〇スティーブ・ジョブズの言葉
中学校で3年、高校で3年、合計6年間も英語を習っているのに私は、未だに英語文を読むこともできず、このままだと英語を聞いても殆ど意味が分らないまま、残念ながら一生を終りそうです。今まで何度か外国へ行く機会もありましたが、残念ながら言葉が通じず悔しい思いをしたため、今度生まれてくる時は英語くらいは話せるような人間になりたいと思っています。
時代が進み英語や和製英語が巷に溢れ、特に地域づくりを生業?としている私の周りでは、理解し難い横文字が次々と語られたり聞かれたりしますが、その都度分かったような振りをしてやり過ごし、後日辞書で調べたりして今日まで何とか生きてきました。
先日、「stay hungry stay fuoolish」という英語の言葉を耳にしました。この言葉はアップルのステーブ・ジョブズが2005・6・12、アメリカスタンフォード大学の卒業式で、卒業生に贈った言葉なのですが、浅はかな私の知恵で直訳すると「ハングーリーであれ、馬鹿であれ」「飢えろ、馬鹿でいろ」くらいなのでしょうが、色々な人が自分の人生とダブらせながら色々と訳しているようです。
ジョブズの言葉の全文訳を読んで感じるhungryは「渇望せよ」というのがいいようです。「現状に満足して歩みを止めるな」ということでしょう。foolishは「常識に牙を抜かれるな」と多少荒々しく訳され、その意味を「インテリどもの言う言葉に踊らされるな、それはあなたの牙を抜く罠だ」というのも納得のいく言葉のようです。
ステーブジョブズは式辞の中で、①点と点はつながると信じて、今の点を選択せよと言っています。過去と現在の点はやがて将来の点につながると信じる、そうすれば自分が皆の通る道から外れていても、自分の心に従う自信が生まれるようで、これが大きな違いをもたらしてくれるでしょう。②愛と敗北こそが人生を豊かにするだろうと言っています。時として人生にはレンガで殴られるようなひどいことが起きます。しかし信念を投げ出さず、自分が正しいと信じ仕事を愛し人を愛し取り組みなさい。③死を感じて今日を生きようと言っています。「今日が自分の人生最後の日でも、今日やろうとしていることを自分はやりたいか」と自分に問いかけ実行する、そうすれば自分のうちなる声に従えるようになるなるようです。
人間は人生の折々に様々な困難に出会い、挫折や再起を繰り返します。中には挫折したまま起き上がれない人もいるし、再起して成功した人もいます。挫折や再起の時天の声として様々な言葉を聞きますが、それはまさに天声人語かも知れません。私が主催する私塾年輪塾も、宮本常一、二宮尊徳、ジョン万次郎などを先人として生き様から生まれた実学言葉を学んできました。ステーブジョブズの「stay hungry stay foolish」も外国人の言葉ながら、日本人三者の言葉と同じような意味を持った言葉のようです。
書斎の板壁に吊り下げられた日めぐりカレンダーに書かれた先人の言葉を、自分の人生の生きるヒントにするなら、自分にとって豊かな未来が訪れることでしょう。
「飢えと馬鹿 人の嫌がる 代名詞 裏を返せば 反面教師」
「言葉には 取り方一つで 道しるべ なりうる魅力 大事にしたい」
「豊かなる 時ほど人は 傲慢に 拳拳服膺 飢えを忘れず」
「利口ぶる 人ほど利口で ないものと 拳拳服膺 控え目生きる」