○婚活ってどういう意味?
歳をとったのか、あるいはリタイアして社会の情勢に疎くなったのか、はたまた若い人とコミュニケーションがとれなくなったのか、最近分らない言葉に出会うことが多くなりました。昨日は大学の授業日でした。雨が強く降りだし印刷物を沢山持って大学の構内を歩いていると、見覚えのある女性に会いました。その女性は真赤なパラソルを私に差しかけ、まるで相合傘のようにして建物の中へ連れて行ってくれたのです。聞けば彼女はこの春務めていた会社を辞めて大学へ入り直したらしく、今は大学生だと胸を張っていました。それから立ち話のような格好で30分ほどお話をしましたが、「婚活」も上手く行かなくって」というのです。就職先を探す「就活」なら分るけど、「婚活って何」と訪ねたら、「まあ常に時代の最先端を行ってる若松さんでも知らないことがあるのね」と持ち上げられたような気もするが随分馬鹿にされてしまいました。知ったかぶりで「それって結婚相手を探すことでしょう」というと、「さすが若松さん」と再びの持ち上げです。
彼女の話だと「婚活」が今密かなブームを呼んでいるのだそうです。私たちが若い時代には青年団などの活動が活発で、男女交際の機会も多かったのですが、今の若者の殆どは大学に進学しふるさとを離れるため、男女の出会いの場は大学での学生どうしになっているようです。そんなこともあってか婚期は大幅に遅れて晩婚となり、結婚しない人の数も相当数に上っているようです。
でも若い人に結婚願望がない訳ではなく、ここにきて特に女性の結婚願望に復活の兆しがあって、お相手探しのイベントなどをすると積極的なのはむしろ女性の方で、男性を集めるのには苦労するそうですが、女性はいつでも直ぐに集まるそうで、激しい競争に晒され戸惑いを隠せないようです。
多分それは女性が持っている女性特有の嫉妬心と優越感のせいだと思われるのです。女性は友人や友だちの存在がとかく気になるそうです。あの人より若く見せたい、あの人より美しくありたい、あの人より幸せな結婚がしたいと絶えずどこかの誰かを意識して生きているのです。
先日の同級会でも女性は「誰々が来るのだった出席しない」とか、着飾りも常に同級生を対象に意識していることが言動に表れているのです。
その点男は気楽なもので、頭が剥げたとか白髪になったとか、他愛のない話に終始し、酒を飲めばさらに人のことなんか忘れて妻の悪口を言い合い、賑やかに時を過ごすのです。
妻が時々子どものことを気にして話します。4人の子どものうち2人までは結婚したのですが、次男と三男は適齢期だのに未だに未婚です。私は差して気ににもしないのですが、妻は気になるらしく「婚活」をした方がいいと子どもの顔を見る度に言っているようです。そうです。「婚活」は何も若い人だけのものでなく、親たる人間にとっても大切な仕事のようなのです。
私も息子のために「婚活」をするよう妻に勧められますが、私は自分の子どもゆえにそんなことをする気持ちは毛頭ないといい、妻から叱責をかっているのです。嘆かわしいったらありゃしない。
「婚活に 乗り気の女性 多そうだ 息子そろそろ 妻も婚活」
「再婚を 目当て婚活 あるという 信じられない 今の私にゃ」
「後二人 片付けないと わが責任 果たせませんと 二言目には」
「結婚は 人生墓場 聞いていた いいえ天国 今の自分は」