shin-1さんの日記

○格差社会のはざ間で

 今晩妻と二人で食事をしながらテレビを見ていたら、ニュースの報道特集で大阪西成区愛隣地区のホームレスのことが紹介されていました。世の中は暖冬だと騒いでいるのに夜は5度以下になる厳しい寒さの中で毛布一枚とダンボールで路上生活をしている人が5000人もいるというのです。昔からこの地区は人生の吹き溜まりといわれるように貧民生活を余儀なくされている人が集まり、日雇い作業で得た収入でその日暮しをしている人が多いのです。日本の景気が神武や岩戸景気を抜いたと政府は発表しているのに、こんな社会があるなんて誰も信じ難いことなのです。私も上阪の折一度そのまちの実態を見ようとホームレスの溜まり場である三角公園を通りましたが、折りしも寒い真冬のことでしたので、テレビの光景と同じ場面でした。

 こうした世間から見放された低所得者層に光を当てるべきだと主張するNPO団体は寒空は冷たかろうと食事にありつけなかった人に握り飯を配ったり毛布を配ったりの人助けや、一週間に2度の炊き出しを行っていますが、増え続ける難民にも似たホームレスの人全てに施しは出来ない状態です。府としても夜だけは寒さをしのいでもらおうと仕切りのある大部屋を用意していますがそれも僅かに800人が限界なのです。

 これがCNP世界第2位を豪語する日本かと目を疑うような実態が都会の片隅にはあるのです。彼らの中には夢破れて貧民街に紛れ込む人、リストラされて行く当てもなく仕方なく身を投じている人など様々ですが、最後は見る人もなく死んで行く末路を思うと寒さはことの他身に染みることでしょう。

 最近マグロや高級な和牛の肉がよく売れると犬猫ペットフードの店が、師走の話題としてテレビで相次いで放送されました。マグロや輪牛肉といえば、セレブな人たちの食べ物と思いきや、何とこれが犬や猫の餌として売られているというから驚きです。今は少子化や核家族が進行してその寂しさを紛らわせるためペットを各家庭が急速に増えてきました。私たちが子どものころは和牛肉やマグロなんて一年に一回も食べれないような高嶺の花でしたが、今はペットの餌なのです。犬や猫はこのような高級なものを毎日食べるから犬猫の世界では人間社会と同じように高血圧や脂肪肝などの成人病のような病気に冒されるのだそうです。愛隣地区では働きたくても職もなく植えないと言うのに一方ではこのような贅沢な社会がまかり通っているいるのです。その前の番組で徳川時代の大奥という番組が紹介され、お犬様を可愛がる江戸時代の姿が放映されていました。大奥と私たち庶民の暮しとは比べ物にはなりませんが何かおかしい現代版お犬様に思わず笑ってしまいました。

 愛隣地区に住むホームレスは自分の生活設計も出来ず生きてるからこんなことになるのだと、目くじら立てる人も多くあまりそんな人に税金を使うな、甘ったれるなと言われそうですが、それでも私たちは日本人みんなが明るい正月を家族とともに笑顔で迎えられるような日本にしなければならないと、つい優しい意心が顔をのぞかせました。

  「恵まれぬ 人あり都会 ホームレス この寒空を 毛布一つで」

  「俺はガン 告白しても 知らんふり 病院さえも いけず酒飲む」

  「犬猫に マグロや和牛 食べさせる 同じ動物 食うものとてなく」

  「大奥の 時代に似たり お犬様 何か変だぞ これでいいのか」 


[ この記事をシェアする ]

shin-1さんの日記

○笑顔の絶えない楽しいおばちゃんたち

 一昨日の日曜日、同じ伊予市に住むといっても旧伊予市の方ですから峠を越えた随分離れた所に住んでいるおばちゃんたちが人間牧場にやって来ました。例によってシーサイド公園で待ち合わせていざ出発です。都会ではないが都会のような平地に住む人にとっては人間牧場への山道は何か別の世界にでも行くような感覚を持つ人も多く、ましては33ナンバーの車などに乗って来る人には、「道が狭いから大丈夫ですか」と前置きして話すのですが、「この人は北海道までも運転する達者な人ですから」と豪語するので断るすべもなくご案内しました。町道から農道に変わる時もそんな声賭けをしましたが、「大丈夫」というので私と妻が先導して走ったところついて来ないので不思議に思って振り返ると、まるで牛歩のようなノロノロ運転です。農道から私道に入ると更に狭くてきつい勾配にもうブレーキの連続です。「あの道を引き返すのかと思うとゾッとする」と、先程の元気は何処へやら、すっかり青ざめている様子でした。それでも水平線の家の室内に入ると我に返ったようにはしゃいで、さっきの青ざめた顔に笑顔が戻っていました。

 このおばちゃんたちは伊予市上三谷に住む水口マリ子さんたちの楽しい集団です。彼女と出会ったのは一昨年更生保護婦人会の総会でした。私が記念講演を頼まれ伊予市中央公民館で話してからでした。もう随分昔のことですが水口さんは私が双海町の町民会館でどなたかの結婚披露宴の司会をした時出席し、私の司会ぶりに感動されていていつか会いたいと思っていたそうですが、更生保護婦人会の役員をしていて総会の記念講演に私の話を是非ということで実現したのです。またそのことがご縁で農家の水口さんからは何度もトマトやキューリが届けられ、更には絶品と私が折り紙をつける丹波黒豆の水口さん自身が炊いた煮物を頻繁に届けてくれるのです。また先月は上三谷の高齢者集会にも招かれて講演し、もう100年も前から出会っているような錯覚すら感じる間柄なのです。

 私が講演でさわりだけ話したものですから、「人間牧場へ是非行ってみたい」ということになり今回の来訪と相なった訳です。今回のツアーには男性二人も運転者として同行しました。先日上三谷集会所で出会っているのですがお一人は愛媛大学の先生だった人ですから博学な人で、言うことが何処か知的なようでした。

 前列左端は私の家内ですが、いつも贈り物をとどけていただく後列右2人目の水口さんに出会いたいと昨晩天草を炊いて果物ゼリーを作って参加しました。和気藹々の中にも終始笑顔が絶えず、皆さんはロケ風呂で足湯を楽しみました。

 皆さん気に入った様子でロケ風呂に座って話に花を咲かせました。この日は冬だというのに穏やかな日で風もなく、あいにくの春霞を思わせるようなガスがかかって遠望は出来ませんでしたが、温かい一日でした。

 皆さんが楽しんでいる間に私の車を含めて4台の車を全て狭い場所ですが帰りの向きに回転させました。デッキからその様子を見ていた人たちは私の機敏なハンドル操作に感心しきりでした。再会を約束し不安な気持ちで山道を登りやがてみんなの車が木陰に消えたのも見計らって、妻と二人で後片付けや風呂の湯を抜き、カギ終いをして下山しました。

  「足湯する 大根のような 太い足 十本まとめて 一山なんぼ」

  「穏やかな 師走の陽気 誘われて 人間牧場 笑いこだます」

  「この道を 帰ると思うと ゾッとする それでも帰る 緊張した顔」

  「笑顔ある ツアー集団 ホッとする 幸せなんだ この人たちは」

[ この記事をシェアする ]