○看護連盟の会合
高校3年間を宇和島市桝形町に住んでいた私ですが、その下宿していた場所の目と鼻の先にあるニュー兵頭サプライムホールという場所に出かけました。勿論私が住んでいたその頃はそんな洒落た建物はありませんし、斬新な施設なので最近建ったものではないかと思われます。例によってカーナビに施設の電話番号で入力し、ひたすら宇和島めがけて国道56号を南下しました。宇和島も近くなったもので、7時に出たのですが土曜日の早朝ということもあって、交通量も少なくわずか1時間半ほどで迷うこともなく一発で到着しました。
駐車場には昨年のカナダ旅行の打ち上げ会で知り合った鈴木さんが待っていてくれ、喫茶コーナーでお茶をいただき簡単な事前打ち合わせを行いました。
愛媛県看護連盟南予支部という聞いたこともない大層な名前だけに少し緊張気味でしたが、喫茶に集まる人々が「若松さんの本を読んだ」とか「若松さん少し痩せましたね」と言い寄ってくるものですからすっかり打ちとけてその気になってしまいました。
会場は結婚式の披露宴をするであろう素敵な部屋で、感心したのは二人掛けの席は前から後まで全て満席という記憶にないほどぎっしりで整然と座っているのです。しかもその殆どが素敵な女性ですから私の張り切りようは相当なもので、日ごろの話とは少し違った切り口で話してしまいました。
私の娘が助産婦、次男が看護学生ということもあって、また無人島キャンプで知り合ったボランティアの看護婦さんや山本芙美子さんから教わった少しかじりの話しも織り交ぜながら面白おかしく「心豊かに生きる」という演題で90分間楽しい話しを話しましたが寝る人もなく終始和やかに話を終えました。
それにしても看護関係の仕事は大変だと思います。命を預かる補助的な仕事ですが24時間体制で働かなければなりません。娘が日勤、準夜、深夜など3交代でバトンをつないでゆくのです。ミスの許されない職場だけに緊張もするでしょうし、娘のように家庭を持っているとこれまた心労は耐えないようです。わが家もそのお陰で孫の面倒を見なければならない親馬鹿ぶりを発揮していますが、親も子も、ましてや孫もそれぞれに大変なようであります。女性が外で働くことが当然と言わんばかりの社会風潮はこれからも続くものと思われますが、旦那の協力もこれまた必要とされているようで、私のような古い時代の人間は役に立たなくなりつつあるようです。
喫茶コーナーで紅茶をいただきましたが、その席には「ご自由に食べて下さい」と篭にみかんが盛られていました。そのみかんの美味しかったことは格別でした。宇和島地方といえば吉田町など全国有数のみかんどころですから、美味しいのは当然かもしれません。でも来所者に地域特産品でサービスをするこの太っ腹なところが南予のおおらかさでしょうか。こんなPRも面白いと思いました。
ほのぼのとした気持ちで北西の風の強くなった法華津峠を越え、帰りに大洲青少年交流の家に立ち寄りました。私が実行委員長を務める「大人を考えるフォーラム」のが間近にせまっているのでコーディネーターとして事前打ち合わせをするためです。運良く四国各地の青年団事務局の面々が立ち寄っていて、青年談義に花を咲かせました。
「北西の 季節風吹き 始めたる 宇和島訪ね 話し花咲く」
「看護師と 名前を変えた 人々が 集う会場 華やかでした」
「散髪も せずに出かけた 男前 いやいやこれは 女前です」
「これ程に 人に会いたる わが身でも 今日も初めて 会う人ありて」