〇柿と牡蠣の混乱
海と山には同じような名前の動植物が沢山あります。ヘビとウミヘビ、牛とウミウシ、松とウミマツなど、海に近い所に住んでいるので、子どもの頃からこのことを不思議に思っていました。名前と色こそ違いますがイガグリとムラサキウニは、殆ど同じ格好をしています。
柿と牡蠣も漢字で書くと全く違いますが、カタカナやひらがなで書くと全く同じ呼び名です。3日前鳥取県南部町から視察研修にやって来た大下さんたち一行が、手土産に南部町会見特産の富有柿を沢山持って来てくれました。柿は大好物なので大喜びでしたが、そのことを知らない妻は煙会所での話し合いの途中、こちらも内子町五十崎の特産である柿を剥いで、お茶請けに出してくれました。ミスマッチと思い苦笑しましたが、柿の産地の人に愛媛の柿を食べてもらうのも面白く、大笑いをしながらみんなで美味しく食べました。
夕方その談笑雰囲気も冷めやらぬところへ、今度はクロネコヤマトの配達員が、東広島の友人が送ってくれた広島県特産の牡蠣を届けにやって来ました。妻は「えっまたカキ?」と「カキとカキ」に一瞬戸惑ったようでしたが、直ぐに我に返り納得したようでした。その夜は食事に牡蠣の酒蒸しと食後のデザートに柿をいただき、この日はカキ尽くしでした。
ちなみに、山の柿に甘柿と渋柿があるように、海の牡蠣にも甘牡蠣と渋牡蠣があるのを、知っている人は少ないようです。勿論私は水産高校出身なのでそのことを知っていますが、海の町でもそのことを知っている人は少ないようです。さかな君ではありませんが、世の中は面白いことが沢山あります。
「柿と牡蠣 漢字じゃ区別 つくけれど 言われただけでは どっちか分からぬ」
「柿産地 知らない妻は 柿を剥き お茶請け出して 大慌てする」
「柿貰い 牡蠣が届いて カキ尽くし どちらも美味しく いただきました」
「海と山 動植物にゃ 似た名前 ウニとイガグリ クリ二つです」