〇QRコード
3日前私は沖縄へ講演旅行に出かけるため飛行機に乗りました。数日前主催者から私の所に往復の航空チケットが送られてきましたが、最近の予約航空券はA4の紙にプリントアウトした簡単なもので、右端上に真四角のまだら模様のQRコードが印字されていました。
私のような古い人間には、こんなまるで落書き模様のようなもので、本人と識別できるのだろうか?といつも不安に駆られるのですが、チェックインの読み取りカメラにこのQRコードをタッチすると、自動的に入り口の扉が開き中へ入れるのですから、驚くという他はありません。
「何でこうなっているのだろう?」と不思議がるものの、これほど普及しているものについて、「えっ、それも知らないの?」とバカにされそうで聞くこともできず、調べることもなくただ何となく使って、何となく便利さを享受しているのです。
バーコードとは、縞模様状の線の太さによって数値や文字を表す識別子のことで、数字・文字・記号などの情報を、一定の規則に従い一次元コードに変換し、レジスターなどの機械が読み取りやすいデジタル情報として入出力できるようにしているのですが、今やありとあらゆる場所に普及していて、そのメカニズムを知らないのはどうやら私だけのようです。
何年か前、地元の特産品売り場にバーコードを導入しようとしたところ、野菜を出荷しているおじいさんが、「バーコードはおばあさんが使う物、わしは男なのでジーコードにしてくれ」と文句を言ったという、まるで落語のネタになりそうな話が懐かしく思い出されます。
バーコードの配列がクワイエットゾーン、バーコードシンボル、スタートキャラクター、データメッセージ、チェックデジット、ストップキャラクタなどで構成されていると聞いても、その横文字すら、「それどういう意味?」と聞き返さなければならない私は、もう完全に時代遅れな人間なのです。
「バーコード 知っているふり して使う 知ろうとしても 難し過ぎて」
「縞模様 まるで落書き それだけで 飛行機ゲート 開けて乗せる」
「バーコード 聞いた爺さん 俺男 ジーコードにしろ 文句懐かし」
「ああ俺も 時代遅れの 烙印を 押されています 死ぬの待つだけ」