〇久しぶりの鳥取県(その2)
今回の鳥取行きは、若桜鉄道因幡船岡駅の活性化を考える会と鳥取県が主催する、景観まちづくり先進事例研修会でした。八頭町商工会館2回会議室には30人ほどの人が集まっていました。駅の活性化なら話ができるだろうと引き受けましたが、駅を活用したイベントの実践で大切なことや、活動を継続していくために大切なことを、人づくり、拠点づくり、住民総参加の日本一づくりや、足し算より引き算のまちづくりなどの話を織り交ぜながら話して欲しいという、事務局からの要望もあったので、思いつくまま約90分お話をしました。
私が下灘駅のプラットホームを舞台にして、夕焼けコンサートを開いたのはもう30年近くも前のことです。最初はオール反対の冷めた状況の中で始めましたが、継続は力とばかりに多くの人たちの協力で、私が退職するまで何とか20年近く続けることが出来ました。このコンサートの成功で無人駅は青春18切符のキャンペーンポスターになったり、コンサートがきっかけで夕日によるまちづくりへと発展した20年間は、いわば第1幕だったように思うのです。私が退職して多くの人に引き継いで今日まで活動しているこの10年間は第2幕目で、地域の老人会、小学校、高校の協力で駅をフィールドミュージアムにしようと、様々な活動が活発に行なわれています。
さてJR四国が2億円をかけて伊予灘ものがたりという観光列車を製作して、来年夏から予讃線海岸周りに走らせようとしています。多分これは3幕目のような気がするのです。これまでにも夕焼けトロッコ列車や夕焼けビール列車、菜の花トロッコ列車を季節限定で走らせていましたが、いよいよ一歩踏み込んだドラマが始まるのです。これはこの30年の地道な取り組みが産んだ成果だと思うのです。そのためには何としてもこれまで以上に下灘駅を中心にした活動を充実させたいし、上灘駅や高野川駅、串駅、喜多灘駅もそれなりに物語を作り必要があるようです。また高野川から喜多灘まで自転車を積み込み、海岸線をサイクリングコースとして活用する長年の夢も開けてきそうです。
若桜鉄道も、船岡駅はかつて日本でも屈指の牛市が開かれた場所であるので、牛に特化した活動をすれば新しいイベントや駅の魅力が生まれてくるような気がするのです。基本はわが町がそうであるように、地域の人が頑張る以外ないのです。第3幕目に入った下灘駅も経済にどう結びつけるか、いよいよ知恵の出しどころのようです。
過疎や地盤沈下に悩む田舎の駅の再興を掲げる皆さんと、願わくばこれからも交流したいものです。偶然でしょうか、一番前の席に座って私の話を聞いていた女子高校生は、来春愛媛大学法文学科に進学することが決っているとのこと、再会を約束して分かれました。超嬉しい~。
「鳥取の 船岡駅を 活性化 しようと研修 招かれ講演」
「下灘の 駅え開いた コンサート 早いものだな 30年経つ」
「前の席 座った生徒 来春は 愛媛大学 入学奇遇」
「牛の駅 牛一頭を 焼きたいな そんな戯言 やればいいのに」