○奉仕に徹した男の真骨頂
楽しみにしていた人間牧場のミツバチの巣箱もどうやら4箱目の入居が確認できたようで、あと二つにはまだその兆候が見られませんでした。
引き換えして帰る途中下灘駅へぶらり立ち寄りました。何人かの見学者がいましたが、プラットホームの直ぐ横の空き地で一人黙々と長いホースを引いて水をやっている人がいました。よく見ると私の従兄弟の西下芳雄さんでした。西下さんは元商工会長、現共栄木材の会長さんです。従兄弟ながら私と気が合い、私が若い頃から私のやることなすことに同調して支援をしてくれてきました。下灘駅で夕焼けコンサートを開いた頃からですから、もう30年近くの支援者なのです。その後下灘駅の美化や活性化に積極的に取り組み、陰ながら下支えをしてきました。ウフフという落書き帳も待合室の掲示板も、生け花も全て西下さんの発案で今に続いているのです。
西下さんは下灘駅を何とか活性化しようと考えていますが、道は中々遠いようです。それでもこの日は一人で草刈機を動かして草を刈り、一人でこうして水を黙々とやっていました。80歳を越えてもなお矍鑠として奉仕に徹している姿に感動しました。西下さんに比べると私などの奉仕の心はまだまだ未熟で、頑張らなければと強く強く思い、いい光景を見せてもらった感じがしました。私にとって西下さんの生き方は親父とともに見本であり、かく老いたいと思っています。
先日出会った時、ミツバチの巣箱を作るので端材が欲しいと頼んでいました。明日日曜日の午前中に伺うことの相談がまとまりました。無人島に挑む少年のつどいを始めた頃、その看板になる板を毎年用意して提供してくれたりした看板は、親父の手によって煙会所の天井に大切に保管しています。この看板を見る度に西下芳雄さんを思い出すのです。
「空は青 初夏の風吹く 海岸線 単車に乗りて さっそう走る」
「下灘の 駅で見つけた ボランティア 一人黙々 水遣り作業」
「近く見る 遠くに見ても 絵になると 感心しつつ 海眺めたり」
「山里に みかんの花が 咲き始め どこか懐かし 香り景観」