○少し早い花見と少し遅いひな祭り
昨日は妻の勤める歯科医院が院長先生の都合で午後休診となったため、妻は中山町犬寄に住む友人たちが開いているひな祭りを見学に出かけました。私も誘われたため男の身でありながら参加しました。途中で友人の赤尾さんを東峰で乗せ三人での見学です。この日は寒の戻りのような少し肌寒い、そしてあいにくの曇り空でしたが風もなく、外歩きにはまずまずの天気でした。このところの寒さで全国の桜前線もストップしているようで、北の国からは雪の便りも届いているのに、そして私たちの住む海岸線ではまだ桜が1~2分咲きというのに、標高300メートルもあるような犬寄では沿道の桜がもう満開なのには驚きました。
創作工房を持っておられる高市礼子さんは多芸な方で、ご夫婦でお母さんの実家の近くに移り住み、お母さんが住んでいた家を工房にして様々な創作活動を行っています。息子さん二人は東大出の優秀な方だったそうですが既に亡くなっておられるようです。
(抹茶の接待を受けました)
(春を告げるコウゾウミツマタの可憐な花)
(庭先で見つけた花の変わったピンクのコウゾウミツマタの花)
高市さん宅へは夫婦で2度ばかりお邪魔しているので、すっかり顔見知りで愛想のいい笑顔で迎えていただきました。庭先には小さな茶席が幾つも用意され、既に来客が数組あって野立て抹茶を召し上がっていました。接待は近所友人たちで、殆どの人が顔見知りとあって、交わす言葉も懐かしい田舎弁丸出しで近況を話し合いました。来客の殆どもテレビやラジオで聞いたという近隣の方たちで、面識がある人が多かったようです。見学者の中にメル友の谷岡さんがいたことは驚きでした。谷岡さんたちも伊予市の中心商店街でひな祭りを開いていて、ご一緒している人たちはいっぷく亭で活動している人たちでした。
(艶やかな吊し雛)
(紙粘土細工の和尚産の姿もユーモラスでした)
早速高市さんのご主人の案内で創作工房の展示場へお邪魔しました。まあ凄いもんです。普通であれば廃品回収のゴミとして出されそうなジョロさえ、庭の隅に置いて花を差し込むと、まるで生き物のように生き生きとして主張するなど、高市さんの腕にかかるとお宝に変身するのです。入口の部屋はみの虫やモグラの皮を使った創作品や珍品展示、あとの3部屋は吊し雛やパッチワークなどそれは艶やかに、それは見事に所狭しと展示してありました。
年始めにお邪魔した時鶴と亀のわら細工を見せていただきましたが、その見本を探していたようなので、島根県旧吉田村の松島さんから頂いてわが家の玄関先に飾っていたものを持参して差し上げましたが、大層喜んでいただきました。
高市さんの工房にお暇して、松浦千枝子さんが開いている近くのゴリラハウスという太鼓の練習小屋へ立ち寄りました。そこにもこじんまりとしたお雛様が飾られていました。コーヒーとケーキを買い求めしばし休憩しましたが、ここは双海町と中山町の境になるため、庭から見える遠望は双海町の山々でした。
その後3人で初めて走る山道を赤海(あかさこ)などの桜を見ながら走りました。海もないのに赤海とは?と思いましたが、遠望に瀬戸内の海や島々が見えて納得しました。桜の下で記念撮影をしました。妻と赤尾さんをモデルにして満開近くの桜も困惑気味のようでした。
(赤海の満開の桜の下で)
(眼下に大平の市街地と瀬戸内海の見える山道)
伊予市大平に抜け、そば吉で遅い昼食をしました。抹茶やお菓子を食べていましたが小腹が空いていて、ぜいたくご膳というメニューのそばを美味しくいただきました。国道⑤6号沿いの赤尾さんを送って別れ、高見経由で帰路に着きましたが、途中久保の武田さん宅の見事な花桃を通りすがりで見学していると、折しも帰られたご夫婦と出会い、石工をしてご主人が手作りという見事な庭や庭樹の数々を説明つきで見学しました。いやあ見事でした。帰りに花桃の苗までいただき、一足早い身近な春を満喫しました。
「早いのか 遅いのかさえ 戸惑いつ 桜の下で お雛様見ゆ」
「犬寄と 言えば昔は まばら人 峠の難所 今は車で」
「凄いねえ ただただ感心 しきりなり これも生き方 俺にゃ越えれぬ」
「赤い桃 競って咲きし 人の庭 余り見事に 思わず見とれ」