○元気人村でリフレッシュしました
「今日は何としてもサツマイモの種芋を伏せなければ」と、万を持していたのに昨日は朝から雨が降って、出鼻をくじかれてしまいました。朝からしとしと降る雨空を眺めながら焦る気持ちがあって、合羽を着てでも作業を進めようと河童の用意をしていたら、妻に「風邪でも引いたらどうするの」と強くとがめられました。それもそうだと諦め、妻の言葉に従い「少し体をいとうよう温泉にでも行ったら」と勧められ、松前の元気人村という温浴施設に出かけました。ここの特徴は薬草風呂なのですが、私はもっぱらサウナを利用して日ごろ流さない汗をかくのです。2~3回サウナに入り水風呂でほてった体を冷やす爽快さは言葉では言い表せないものです。
この施設は妻とよく行くため、妻が回数券を買ってくれていて、また南海か入ったことを証明するポイントカードに押印してもらうと無料のチケットがもらえるので少しだけ得をしたような気持になるのです。風呂といっても番台などはなく受付で下駄箱の鍵と引き換えに更衣室のロッカーキーをいただくのですが、受付の方とはすっかりお馴染みになっていて、「まあ若松さんお珍しい、今日は大学の帰りですか」と聞かれました。そういえば大学で講義が終わって帰り際、毎週一回立ち寄っていたことを覚えてくれていたのです。
風呂に浸かって、サウナに入って、水風呂に入って、体を洗って、薬草風呂に入ってと自分流の楽しみ方をしていると、何人かは顔見白の人がいて、盛んに話しかけてくれるのです。その話の内容たるや多岐にわたっていて、今は近づく衆議院選挙や市長・市会議員選挙の話題が多く、「風呂屋と散髪屋は噂が集まる」の言葉通り、様々な憶測が飛び交っていました。そういえば来月には市長・市議会議員の選挙があるのです。「あの人は出馬する」とか「あの人はもう既に3回もあいさつ回りしている」とか、まあ詳しい話に興味をそそられるのです。
昨日唐突にある人から「あんたも選挙に出なさいや。あんただったら知名度も抜群なので通ると思うよ」と持ち上げられて勧められました。「私は選挙に出ると妻が離婚するというので出れないのです」とはぐらかしましたが、どうやらこの人も選挙を4年に一回のイベントぐらいにしかかんがえていないようです。
風呂屋でのうわさ話はおひれがついて、小さな火種でも次第に大きくなり、それがさも真実のように広がっていくのです。でも聞き耳を立てて聞いてみると、政治や行政にに対する意見は厳しく、政治不信、行政不信を訴える人も多いようです。地べたを這うような庶民のこんな意見は地べたの話として消えてゆく運目にあるのです。
そういえば私が役場を退職して早くも丸4年が経ちました。60歳から始まった第二の人生もいよいよ佳境に入ってきました。私にとってこの4年間は給料の当てない自由業でしたが、いささかの年金も出て、大学等に契約教官として働いたり、様々な地域に招かれて講演活動をしながら飢えをしのいできました。65歳までは家族を養う義務があると思っていましたが、今年の10月に誕生日を迎えるとその歳になるのです。
自分の作った生活設計に基づいて老後の暮らしも何の不安もなく楽しく暮らして行けるのですから、後は夫婦揃って親父を含めた家族が健康に暮らすことを第一義に考えて生きて行きたいものです。昨日のように僅か500円でたまには温泉にでも浸かり、疲労した心身をリフレッシュして、新たな力を蓄えたいものです。
温泉のお陰でしょうか、昨日は久しぶりに熟睡しました。今朝は目覚めもよく、さあこれから人間牧場へ出発して作業を開始します。
「お風呂屋は 選挙の話 持ちきりで 知らない噂 耳を傾け」
「地べた這う ような話も 味がある 庶民はうさを お湯に流して」
「汗を出し 水風呂入り すっきりと 疲れが取れて 昨夜ぐっすり」
「五百円 安いもんだな リフレッシュ 妻の助言で 疲れが取れた」