人間牧場

〇中江藤樹を学ぶ前に(その1)

 「人間は誰から何を学び何のために生きるのか!!」、これは私にとって今までも今も、多分余命残り少ないこれからも、自分自身に問いかけている向学の心です。私の精神の基を作ってくれた一番の恩人は何と言っても両親ですが、余りにも身近にいるゆえ両親が、一番の恩人であることには最近まで気付きませんでした。でも嘘をつくな、命や人や物やお金を大事にしろ、あいさつをしろなど、おおよそ10くらいな戒めの6つぐらいは、日常の暮らしの中で親自身も実践しながら、口癖のように言われて育ったことが、私の精神を作り上げているのですから、これはもう千金に値することなのです。親から教えてもらった「受けた恩を返す」という言葉の意味も、愚かな私の心には余り響いていませんでしたが、二宮尊徳の教えが「ギブアンドテークではなくテークアンドギブである」と知って納得してからは、大恩ある年老いた親への接し方や在宅介護の仕方も、随分変わったように思えるのです。

 数多くの先生から様々な知識を教わりましたが、親から教わったことに比べると生きるための知恵は2程度、その後の先人の学びからは2程度でしかないのですが、今はその後の先人からの学びの2に、比重を置いて一生懸命学んでいます。
 民俗学者宮本常一、600ものまちやむらを蘇らせた復興の祖二宮尊徳、数奇な運命を辿った日本維新の功績者ジョン万次郎からこの6年間、年輪塾で様々なことを学びましたが、今回は人間牧場で開いている年輪塾で、近江聖人中江藤樹を学ぶことにしました。早速読書から始めようと、内村鑑三著「代表的日本人」を素読し、童門冬二著小説「中江藤樹上・下」読み始めていますが、まだその半分にも至っていません。
 中江藤樹に最も影響を与えた書物は孔子の「大学」でした。11歳にして早くも大学を熟読し、大志を立てたというのですから凄いことです。

松岡所長さんが彫ってくれた知行合一の言葉

松岡所長さんが彫ってくれた知行合一の言葉

 大学を読んで中江藤樹の目に留まった言葉は「天子から庶民にいたるまで、人の第一の目的とすべきは生活を正すことにある」でした。そして聖人にならんとすることを心に誓ったのです。近江に残した母親のことを案じながら、四書を手に入れ身近に置いて学問を怠りませんでした。母親を呼び寄せて大洲の地で録をいただくことが叶わなくなり、録米・家屋敷・家財を後に残したまま一路母親の元へ帰り、貧乏ながら慎ましやかな親子の暮らしを楽しみました。中江藤樹の全道徳体系は子としての義務、「孝」を中心としているのです。28歳の時村に学校を開きます。孔子像を自宅教室の正面に掛け香を焚き、中国の古典、歴史、作詩、書道を教えました。中江藤樹は「積善」について、「大善は名声をもたらすが小善は徳をもたらす」と説いています。
 いやはや味のある教えです。国立大洲青少年交流の家の松岡所長さんに彫って貰った中江藤樹の言葉「知行合一」という板切れが妙に気になるこの頃です。

  「第一の 恩人誰?と 問われたら 両親という 今頃気付く」

  「ギブアンド テークではなく まずテーク 尊徳・藤樹 同じ思想だ」

  「残り二の 学びおさおさ 怠らず しっかり学べ 自分に言いつ」

  「木に彫し 知行合一 カバン要れ 普及するには 己磨かん」

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