shin-1さんの日記

投稿者: | 2006年7月22日

○変なおじさん

 私の元へは毎日沢山の人がやって来ます。相変わらず役所の人も多いのですが、その人間模様は実に多士済々で飽きることはありません。中には生活に困って金を貸してくれとせがむ人もいれば人生の悩みを抱え相談に来る人もいます。金に困った人にはお金を貸し与えるのが一番でしょうがお金を貸すと縁の切れ目が多いので、私の取り決めは5千円以上は貸さないようにしています。そして前の金を払わない人には貸さないようにしているので、たとえ踏み倒されても5千円以上の損害をこうむることはないのです。しかし人の悩み事はこれまた人それぞれで、広くて深いことを実感します。農薬を飲んで自殺経験のある人や事業に失敗し死にたいと漏らす人、子どもの悩み、夫婦の別れ話などなど相談の種は尽きません。

 妻が「あなたは人生相談請負人なの?」というほどに沢山の方々が私の元へ来るのです。中にはええ加減の人もいて甘い顔をするとどんどんやって来ます。今朝も寝巻き姿でパソコンを打っていると、玄関でチャイムが鳴りました。妻が取り次ぎ出て見ると顔見知りの町外の変なおじさんです。この方は有名人の色紙や書を持ち歩いては小遣いを稼いでいる人です。明らかに贋作と分かる品々ですが、現職の頃からやって来ては四方山話をして帰ってゆくのですが、その都度騙されまいと思うのですが、ついつい可愛そうになって財布の紐を緩めて小遣い銭をせしめられるのです。

 今朝は自分の書いた色紙を買ってくれというのです。良寛さんの言った言葉を書いた色紙はよくある公民館の講座生が書く程度のものなのでしょうが、言葉が気に入ってまた3千円を出してしまいました。その色紙には「ぼける時はぼけるが善し 死ぬ時は死ぬが善し 良寛」と書かれていました。意の向くままの良寛和尚らしいボケや死を恐れない生き方に感心して小遣いを減らしてしまいましたが、この言葉に出会ったし、いわば良寛さんの化身に出会ったと思えば安いものなのでしょう。

 人を見る目は一朝一夕に出来るものではありません。第一印象とその後付き合ってからの落差の大きい人は誰もが経験しているし、騙す様な人ではないのに騙されてトラブルに巻き込まれることはもう日常茶飯のことなのです。オレオレ詐欺や振り込め詐欺、押し売りなどはその典型で、人の弱みをまるで心理学者のようについてきます。最近はゼロ金利を背景に利殖話による被害者が多いようです。誰だって2パーセントよりは5パーセントの利回りの方が得だとは思いますが、美味しい話には必ず裏やリスクが付きまとう危険性も立ち止まって考えなければ、せっかく長年かかって貯めたお金を全て持っていかれるのを防ぐのは、欲の皮をなくすこと以外に無いのです。

 妻が仕事に出て間もなくまたチャイムが鳴りました。学生風の女性が胸元に身分証明書をぶら下げて、「会福祉のために手作りクッキーを販売しているので買って下さい」やって来ました。私がいちいち訪ねると化けの皮が剥がれたのかすごすごと帰って行きました。素敵な若い女性が訪ねて来ると私のような実年スケベ親父ならイチコロ騙されるのでしょうが、チャイムを鳴らし訪れた家が悪かったようです。

  「いい人に 見えるが実は 魂胆が 騙し騙され 世の中愉快」

  「身分書く 名札怪しい 化けの皮 はがれてなおも 次の家行く」

  「良寛は ボケも死ぬのも 善しという 俺はまだまだ そこまで悟れず」

  「日銀の 総裁儲け 次は俺 儲け話に 乗ると危ない」

[ この記事をシェアする ]