人間牧場

〇消えてなくなった下灘商店街
 私たちが子どもの頃は、道も車も発達していませんでした。ゆえに庶民の暮らしは歩いて行ける距離に諸々があって、今の暮らしと比較するとすこぶる不便ながらも村の中に商店街があって暮らしが完結していました。

 ところが道と車が普及すると暮らしが一変し、時間とスピードが短くて速くなり、地元の商店街では満足のいく商品が手に入りにくくなり、商売も他市町村に客を奪われ、立ち行かなくなり一軒また一軒と店を閉め、気がつくと、商店街は商工会や行政の努力もむなしくいつの間にか無くなっていました。

 今日下灘の旧商店街を通りましたが、自分を起点に左右それぞれ100mを見渡しても人も犬も猫も見ることはありませんでした。まさに「灯が消えた」状態で、かつての面影は「〇〇商店」「〇〇洋服店」などの看板のみとなってしまいました。町内から3~4年前ガソリンスタンドがなくなり、私たちはガソリン難民です。

 昇降客の減少を理由に、わが町民の足と言われるJR予讃線海岸周りの存続問題が起こっています。起死回生を狙ってやった夕焼けコンサートが引き金となって約40年間存続してきましたが、さてどうなることやらです。皮肉にも相変わらず超人気駅となっているJR下灘駅や、観光列車伊予灘ものがたりが焼け石に水とならぬよう切に願っています。

 

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