〇爆音が聞こえる
私の住んでいる瀬戸内海に面した伊予市双海町は、穏やかな自然環境に恵まれた地域です。鳥の鳴き声や人の笑い声、それにタヌキが石を投げるほど時たま聞こえる、長い鉄橋を走る一両立ての列車の音くらいで、都会のようなさしたる雑音は聞こえてこないのです。
しかし、松山飛行場が近くにあり、また海を挟んだ対岸山口県には自衛隊の岩国基地があり、耳を澄ますと一日中飛行機の爆音と思われる音が西に東に、北や南に行き交い、何となく騒がしいのです。ふと2日前テレビで見た、ウクライナに侵攻しつつあるロシア軍の戦闘の模様が脳裏をかすめました。
シェルターとなっている地下鉄に避難した多くの人の中には、子どもや高齢者も沢山いて、「死にたくない」と涙を流しながら不安そうに訴える姿に、涙を誘いました。76年前、1歳だった私も母の背中に背負われ、防空壕となっていた下浜の暗渠へ避難した話を、おさなごろ母や祖母から聞いているだけに、一入なものがあります。
保有している原爆をちらつかせ、威圧を繰り返すプーチンロシア大統領に、独裁者ヒットラーの姿をダブらせる思いがしました。日常的に聞こえる飛行機の爆音も、平和な日本ゆえさして気にも留めない人が多いようですが、日本は多くの他国に守られたり、自衛隊などの努力によって、76年間戦争をしませんでした。私の77年間のこれまでの人生と同じ年数平和であったとであったように、これかも平和であって欲しいと願っています。
「耳澄ます 飛行機爆音 一日中 ふと戦時下の ウクライナ思う」
「背負われて 暗渠に避難 したという 話は遠く なりにけりかも」
「わが人生 76年 日本では 戦争せずに 平和に暮らせた」
「ウクライナ 地下鉄シェルタ 避難した 子ども泣きつつ
死にたくないと」