〇眼鏡を必要としない幸せ
私は失礼ながら、「国民的喜劇俳優だったフーテンの寅さんにも劣るほど顔は悪いが目は良い」と、ふざけた話で周囲を煙に巻いていますが、一昨日次男若嫁の実家に所用で出かけました。次男若嫁は勿論お父さんもお母さんも一家揃ってみんな眼鏡をかけていました。
わが家は誰一人眼鏡をかけている者がいないので、少し奇異に感じていると若嫁のお父さんが私に、「お父さん(私のこと)は眼鏡が必要ないようで幸せですね」と言われました。私も「はい、74歳になりますがまだ裸眼で新聞を読んでいます」と答えると、「何とも羨ましいですね」と言われました。
私は「若い頃勉強をしなかったので目を悪くしませんでした。こちらのお宅はみんな勉強のし過ぎだったのかも」と、みんなで大笑いをしましたが、眼鏡をかけない私には眼鏡をかける煩わしさは分かるはずもありませんが、私たちの年代になると視力が衰え、殆どの人が老眼の世話になっているようです。
私は高校生の頃一時期仮性近視になりました。宇和島水産高校の漁業科受験は海技免許を受ける条件が視力1.0だったこともあって、やばいと思い視力検査表のマークや文字を全て丸暗記し、受験当日の視力検査は視力1.5で見事合格しました。医師の勧めで遠くを見るようにしたこともあって、その後視力は回復しました。
この歳になっても裸眼で新聞の小さな文字が読める幸せは、既に老眼の世話になっている妻の日常を見ればありありです。目は遺伝だとも言われていることが正しいのか、80歳で亡くなった母親も死ぬまで眼鏡をかけず新聞や雑誌を読んでいました。顔よりいい目をした男に産んでくれた母親に感謝しています。
「寅さんに 負けぬ顔立ち でも目だけ 良いと自慢し 今日も裸眼で」
「母親の 遺伝でしょうか 眼鏡買う 金も使わず 多分一生」
「眼鏡どこ? 探す男の 頭上 すっかり忘れ 右往左往し」
「目にいいと ブルーベリーを 食べる妻 アントシアニン 効く気配なし」