〇秋の深まり
秋が深まり、野山には野菊の白い花やツワブキの黄色い花が咲き始めました。特にわが町は瀬戸内海に面した暖地ゆえ、どこかしことなくツワブキの花が多く、これまで雑草に覆われてツワブキの存在すら見えなかったのに、「こんなにもツワブキがあるのか?」と驚くほどです。
ツワブキは普通庭石の置かれた隅に、ひっそりと植えられて、庭木などに隠れてその存在は石や木の引き立て脇役ですが、私たちの町では春先綿毛を被った新芽が出れば、引き抜いて皮を剥ぎ食用にするため、畑で栽培している人もいるようです。ゆえに植えているのか自然に生えているのか判断が難しく、時々トラブルもあるようです。
都会に住んでいる人が、時々山菜採りと称してツワブキを採りに来ます。中には公園内や国道の緑地帯に植えているツワブキも、お構いなしに引き抜いて持ち帰ります。時々その現場を目撃して柔ら諭すように「植えているので採らないでください」と注意をすると、「どこに名前を書いているのか!!」と逆切れする一幕もあるようです。
ツワブキも黄色いツワブキの花も野にあってこその美しさですが、いやはや風流を楽しむ余裕などないような人たちには心が痛みます。最近はダニの被害が報告されるようになり、幾分下火になりました。ツワブキの花が咲く傍ではブルーベリーの紅葉も見事で、秋を彩ってくれています。
「ツワブキの 黄色い花が 清楚咲く 秋も深まり 朝夕冷え込む」
「雑草に 埋もれ日ごろは 気づかぬが 黄色い花が 在処知らせる」
「牧場の ブルーベリーも 色づいて カラス4~5匹 長閑にカァ~カァ~」
「冬ごもり 準備かアリも 忙しげに 大きな荷物 背負い行列」