〇親友の送別会
私は25年前県庁職員と市町村職員の交流を目的に結成した「夢工房」という小さなグループに所属しています。25年の時の流れはあっという間で、あの頃若かったメンバーも既に大半は退職して自由人となっていますが、それでも毎年時々集まって近況を報告したり、過ぎ越し人生を懐かしんでいます。
昨日は私とともにグループ結成当時の発案者である親友高岡さんの送別会を、伊予鉄会館で午後5時から行ないました。集まったのは19人ですが、中には遠く旧三崎町や松野町、西予市といった南予勢もはせ参じて賑やかな送別会となりました。
記憶が定かでない年齢となったため、何時どこでという詳しいことは思い出せませんが、松山地方裁判所前の交差点で酒に酔った高岡さんと八十島さんと私の3人で立ち話をして夢工房を作ろうと発案したことは今も鮮明に覚えているのです。その後メンバーの出入りもありましたが、多い時は2ヶ月に1回のハイペースで、松山駅前の露地にある居酒屋四十雀を根城に集結し、多くのゲストスピーカーを招いて学習会とも呑み会とも分らぬ集まりを繰り返しました。流石に最近はそうした学習意欲も懐具合もなくなって、狸が石を投げるほどに減りましたが、それでも気心知れた仲間との語らいは今も私の楽しみの一つなのです。
昨日送別会をした高岡さんはこの春目出度く38年間の県庁生活を終えるようです。最後は部長職である愛媛県立医療大学の事務局長として、大学院設置に奔走する等立派その仕事を務められました。昨日は幹事をした山本さんから頼まれ私が開会の挨拶をしました。また高岡さん本人も思い出話を交えながらお礼の挨拶をしました。高岡さんの凄さは謙虚さと冒険心を併せ持った人です。偉ぶらず誰とでも接してきたし、私も高岡さんから多くのことを学ばせてもらいました。京大出身のエリートらしく読書家で、読んだ本のお裾分けをどれ程貰ったことでしょう。多分これからも私たち二人の就かず離れずの良い関係は続くものと思われます。
高岡さんがお礼の挨拶の中で述べた、「置かれた場所で咲きなさい」という言葉が特に心に残りました。いい言葉です。人生も置かれている立場も人それぞれなれど、その立場立場をわきまえて生きることこそ肝要です。老いや退化のブレーキをかける、進化の気概を持つ、そんな生き方を、皆さんに9年前送別会をしてもらって以来この9年間してきました。今までの生き方がこれからを決めるのではなく、これからの生き方が人生を決めるのだから、うかうかのんびりなどしていられないのです。部長職なので天下りでもなく地すべり的に新しい任地が決っているようですが、お元気で頑張って下さい。
「親友の 送別会で 開会の 挨拶述べる 光栄浴す」
「そういえば 酒酔い3人 交差点 やろうと決めた 昔懐かし」
「ごくろうさん 自分で採った 蜂蜜を 小瓶に入れて ささやかながら」