〇初冬の山仕事
師走に入ると日本列島のあちらこちらから、初雪の便りが届くようになりました。人間牧場界隈はまだ秋の名残があちらこちらに見られますが、流石に梅林の梅の木はもう全ての葉っぱを落とし、冬の風情です。昨日は夕方から人間牧場で地域おこし協力隊の作戦会議を開くというので、それまでの時間を有効に活用しようと、妻に山仕事用の弁当を作ってもらい出かけました。
昨日の主な山仕事は、人間牧場のそこここにある樹齢50年といった杉の木の枝打ち作業です。この杉の木は昔母がみかん畑にしていた頃、季節風からミカンを守るために防風垣として植えたものです。ゆえに胸の高さの辺りからその痕跡を示すように枝分かれしていて、林材として活用できないのです。
人間牧場を造り始めた9年前、景観や見晴らしを考え、この杉の木を切ろうかどうしようかと迷いましたが、木はいつでも切れるから切ってからでは遅いと意を決し残しました。その結果人間牧場のあちこちに緑陰を作っていますが、そのことが牧場の農場の作物生育に悪影響を及ぼしているところもあるので、昨日は思い切って枝打ちと芋畑の杉の木を一本切ることにしました。
先日枝木や雑木を焼却処分するため焚き火をしましたが、その折誤って長年愛用してきた剪定鋸を火の中へ入れて燃やしてしまったため、園芸組合へ出かけ剪定鋸を替え刃も含め3千円で新調しました。折り曲げた脚立を一本の梯子にして、コンニャク畑とコンニャク畑にする予定の場所の木に登り、順次枝打ちをしました。
長年枝打ちをしていないので、枝打ちした枝は半端な量ではなく、何日か後にはまた焼却処分しようと思っています。そのうち浜田さんがお願いしていたガソリンタンクを、わが家から持ってやって来たので、早速芋畑の杉の木を伐採することにしました。チェンソーに混合油とオイルを入れて、エンジン全開で切って行くと、音を立てて倒れました。浜田さんが手伝ってくれることをいいことに、枝を落とし幹は薪用に小切りをしましたが、最後は調子に乗り過ぎてチェンソーの刃を外してしまい、夕方薄暗くなった頃工具箱を倉庫から取り出し、修理をしてどうにかその日の作業を終えました。コンニャク畑のコンニャク芋も掘りましたが、何とかキャリー一杯分はゲットしたので、大きいものを使い、小さいものは再び土に戻して植え替えようと思っています。遊びの農業ゆえ実に楽しい一日の山仕事でした。
「地下足袋と 作業帽子の 出で立ちで 山仕事する 中々似合う」
「申年の 男木登り 得意にて 新調鋸で 枝打ち作業」
「迷ったが 芋の生育 妨げる 杉の木一本 チェンソーにて」
「手作りの 山弁持ちて 山仕事 初冬一日 のんびり楽しく」