人間牧場

○徳島県で一番小さい村訪問記(その2)

 徳島県公民館連絡協議会主事部会の現地研修講演を終え、夕方7時から始まる「村づくり住民会議」まで少し時間があるので、村内の小料理屋さんへ教育長さんたちと連れ立って出かけました。夕食を兼ねた懇親会とのことでしたが、まあ凄いオードブル料理の数々にビックリしました。料理を食べながら集まった村民会議役員の皆さんと、色々な話をさせてもらいましたが、世の中とは狭いもので特老の施設長をしている岩角さんの娘さんが、何と双海町へ嫁いできているというのです。しかもその方のお父さんは私の同級生なのですから、驚く他はありませんでした。
 村づくり村民会議の冨長会長さんは43歳だそうですが、若いのに中々しっかりしていて、特産品のももいちごをハウスで栽培しているそうで、旧暦についてすっかり意気投合してしまいました。

 私たちの町で炊き込みご飯、しょうゆ飯、いりこ飯などと呼んでいるご飯が、この地域の郷土料理だそうで、蕎麦の実の入ったおつゆとの組み合わせは絶品でした。また冨長さんが持参した取れたてのももいちごも沢山いただきました。本当は皆さんもお酒を飲みながら懇親会をしたかったのでしょうが、夜の講演会に備えノンアルコールのビールで飲んだつもりの懇親会となりました。
 再び役場横の農業振興センターまで戻り、三々五々集まってきた50人ほどの人を前に講演を行ないました。担当の日下さんから送られてきていた講師依頼書に書かれたとおりの人数が集まり、時間通りに講演会が始まるあたりは、村づくりの基本が出来ていると感心しました。お昼の研修会に続いて村長さんもフルタイムの参加です。お昼と違った話をしなければならないのですが、多少ダブった話もさせてもらいました。私の自己紹介を兼ねたDVDの映写や、名刺の話、電光掲示板の話に会場は大爆笑だったようです。講演後の意見交換は一番後ろに座っていた、20代の女性4人を名指して意見を述べてもらいましたが、しっかりした意見を述べてもらい頼もしい限りでした。

 やがて講演が終わり、村長さんはじめ寒い駐車場に出てお見送りまでしてもらい、もと来た道を引き返しましたが、高速道路までの道は曲がったり細かったりで、一瞬こんな道だったかと不安に駆られましたが、カーナビの助けを借りてほぼ完璧にインターチェンジへ辿り着き、少しスピードを上げつつ安全運転に注意して、ほぼ予定通り12時近くに自宅へ着きました。自家用車のメーターは往復500キロ近くになっていましたが、これほどの距離を日帰りで、しかも講演をダブルヘッターで出来るのですから、高速道路の恩恵、カーナビの恩恵は大したものです。また67歳といえど私の元気ぶりも自分自身で感心するほどです。これも見送り迎えてくれた妻のお陰であり、日ごろの節制で鍛えた体力の賜物です。でも何といっても一番は私を招いてくれた徳島県公連や佐那河内村なのですから、大いに感謝をしなければなりません。主事部会長さんや村長さんに心から感謝します。
 余談ですがそのきっかけは昨年の秋、松山で開かれた中四国公民館大会の席にパネラーとして招かれ、パネルディスカッションで私が気を吐いて話したことが、今回の講演のきっかけになったのですから、分からないものです。私の肩書きは愛媛県公連専門委員でした。

  「わが娘 双海へ嫁いで いるのだと 藪から棒に 言われ驚き」

  「500キロ 思えば遠くへ 来たもんだ しかも日帰り 便利世の中」

  「佐那河内 読み書きできぬ 難しい 一度覚えりゃ 絶対忘れぬ」

  「村という 地名愛媛にゃ ないゆえに どこか懐かし どこかほのぼの」 

 

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