人間牧場

〇長~い鉄橋の見える風景

 私たちの町は急峻な山が海まで迫り、少ない平地に人が寄り添うように住んでいます。海岸線と並行して国道378号とJR予讃線海岸周りが通っています。最近JR下灘駅に全国級の人気が集まっていますが、高野川駅のツツジや郡境の喜多灘駅、閏住の菜の花畑、本尊山の見える上灘駅、鉄橋と陸橋が並行して見える青春18きっぷのキャンペーンポスターに取り上げられた串駅などなど見どころ満載です。

小雨に煙る灘町の鉄橋付近
天気の良い日にはこんな光景が見られます

もう一つ私が若い頃から一押しで広報紙やテレビなど色々な場面で紹介しているのが、上灘川に架かる灘町の長い鉄橋を、マッチ箱のような一両のジーゼルカーが渡る姿を、八景山の高台から見る風景です。見晴らしの良かったこの場所周辺も残念ながら不耕作地が目立ち、草木に覆われ見通しが悪くなり始めています。海岸周りが予讃本線だったころは4両編成の特急宇和海が走り、私の家から見える夜の遠望は、まるで銀河鉄道のようでしたが、まるで猫バスのように一両の列車が明かりをつけて走る姿も大事にしたい風景なのです。

先日潮風ふれあい公園へ満開の桜を見に行きました。歩いての帰り道海側の農道を歩いて帰りましたが、一緒に出掛けた妻はこの風景を見るのは初めてだったようで、今は新型コロナウイルスの影響で運行を休んでいる、観光列車伊予灘ものがたりがこの鉄橋を渡る姿を見てみたいという話になりました。私たちは自分の住んでいる町に何気なく暮らしていますが、少し視点を変えれば沢山の見所があるようです。

「何もない みんな嘆いて いるけれど ないものはない 開き直れば」

「雨の日に 花見に行った 帰り道 長い鉄橋 妻は初めて」

「何気ない 風景だけど 私好き 一両列車 長閑に走る」

「夜走る 一両列車 猫バスに 似ているようだ 今度写真に」

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