〇髪は長~い友だち
昨日散歩をしていて偶然にも同級生に出会いました。1人は町内、もう1人は松山に住んでいますが、こんなに近くに住みながら出会うのは久しぶりだったので、「おい元気か?」「幾つになった?」などとと、同じ同級生で同じ歳のはずなのにこんな馬鹿げた立ち話に花を咲かせました。
あれこれ話すうち、話題は頭の髪の毛談議でした。1人の頭の毛は既に殆どなく自分の頭をさすりながら禿山のようだと言いました。もう1人の頭は真っ白で、黒い髪は殆どなく白頭と呼ぶべき容姿でした。2人の視線が私の頭に向き、「進ちゃんは染めているのか?」と聞きました。「わしはまだ髪を染めたことはなく地毛だ。毎日風呂に入って洗髪するが、頭にヘヤ―トニックやヘヤ―リキッドなどつけたことは殆どない安上がりの頭だ」と自慢げに話しました。「羨ましい」と言いながら、眼鏡をかけた2人に「わしは今でも眼鏡なしで裸眼で新聞が読める」と自慢してしまいました。
親から貰った黒い髪があることも、眼鏡なしで新聞が読めることも、普段はそんなに意識せず暮らしていますが、言われてみれば嬉しいことです。禿た友人から興味ある「ヘヤ―ドネーション」という耳新しい言葉を聞きました。その友人の娘さんは親に似ず黒い髪を長く伸ばしていて、先日成人式を前に何を思ったのかその髪を、バッサリ切って寄付をしたそうです。世の中には小児がんにかかり、放射線治療によって頭の毛が抜けて、社会復帰を目指すも「禿」と言われていじめに合う子がいるそうです。
小児がんの治療にはかなりの費用が必要で、更に高価なかつらなどを買う余裕もないため、子どもの心は深く傷つき人生を台無しにするケースだってあるのだそうです。「ヘヤ―ドネーション」はそんな子どもたちのために、かつらを作る材料として髪を提供するボランティア活動のようでした。30㎝以上あればいいそうで、目頭が熱くなるような立ち話に感動しました。
髪のある人ない人、黒い髪の人白髪の人などなど、髪の悩みも人それぞれです。折角親から貰った黒い髪を、お洒落という意味合いだけで染めている若者をよく見かけますが、年が開ければ間もなく成人式、友人の娘さんのような考えの若者がいるといいな~あと思ったりしました。
「久しぶり 同級生に バッタリと 出会い楽しい 立ち話あれこれ」
「俺の髪 見て羨ましいと 言う二人 禿と白髪を 自慢たらたら」
「難しい 言葉を聞いて それ何?と ヘヤ―ドネーション 奥が深くて」
「成人式 前に髪寄付 した女性 感動ものです 大きな拍手」