人間牧場

〇放課後子ども教室指導者研修会

 私は先生ではなくただの自由人です。だのに昨日愛媛県生涯学習センターで開かれた「放課後子ども教室指導者研修会の資料には、「双海町行政職員として、社会教育主事や地域振興を担当。平成15年から、旧双海町の教育長として教育行政に携わり、その後継続して、双海町の『ふるさと子ども体験塾』や通学合宿『夕やけ村』にも関わるなど、地域ぐるみの青少年健全育成に関して深い造詣をお持ちです。また、『人・家族・地域の再生』をテーマに私塾『人間牧場』を開き、地域づくりに取り組んでいる関係者の学びの場や、子どもたちの農業体験の拠点として人材育成にも取り組んでおられます。」と、私の似顔絵入りで面映ゆい紹介がされていて、すっかり恐縮してしまいました。

研修会風景
研修会風景

 はてさて60分の講演で何を話そうか色々考えましたが、会場満席の参加者の熱気に押されて、いつものようにアドリブな話に終始して思っていたことの半分も話せず、多少悔いの残る講演となってしまいました。私は現在大まかにいうと①愛媛県警察少年サポーター、②21世紀えひめニューフロンティアグループ代表、③双海町子ども教室実行委員長、④人間牧場主+育爺と、4足の草鞋を履いて、青少年に深く関わっています。少年サポーターは非行を犯した少年の更生を促す活動なので、青少年を取り巻く社会の裏側から子どもたちの状況を見ていますが、他はどちらかというと日の当たる部分で子どもたちを見ています。

 私の心の基底にはかつて青年団活動で手に入れた①仲間、②主張、③ふるさと、④感動、⑤学ぶ心、⑥社会の役に立つという6つの道具がありますが、先日観光列車「伊予灘ものがたり」に乗車した女性から知人を介してプレゼントしてもらった、坂本龍馬記念館で購入したという司馬遼太郎の「21世紀に生きる君たちへ」という本を読みながら、これこそ青少年の健全育成の基本であると思い、概略を紹介しました。司馬遼太郎のメッセージは要約すると次の2つです。

①世の中には昔も今も未来においても変わらないことがある。(人間は自然によって生かされてきた。歴史の中の人々は自然をおそれ、その力をあがめ、自分たちの上にあるものとして身を慎んできたが、現代に入って少し揺らいでいる。人間が偉い存在と思いあがった考えが頭を持ち上げている。人間は自然の一部にしか過ぎない)。

 ②21世紀に生きる君たちは自己を確立しなかればならない。(自己に厳しく相手にやさしくという自己を。自己といっても自己中心になってはならない。人間は助け合って生きているのである。助け合うという気持ちや行動の元はいたわりという感情である。「いたわり」「他人の痛みを感じること」「やさしさ」の三つの言葉は元々一つの根から出ている。根といっても本能ではない。だから私たちは訓練してそれを身につけなければならない。この根っこの感情が自己の中でしっかり根づいていけば、21世紀は人類が仲良く暮らせるに違いない)。

 司馬遼太郎が21世紀に生きる私たちに述べている、メッセージの根っこの感情を子どもたちの心の中に根付かせるための活動が、青少年の健全育成運動の基本であると思いました。そんな話をしたつもりですが、参加者の心に響いたかどうかは疑問ながら、いい雰囲気の研修会でした。

「ある女性 小さな本をプレゼント 司馬遼太郎作 メッセージ感動」

 「何のため どうしてするの 問いかける もちろん自分 心開けて」

 「どこ行くの いつまでするの 妻が問う 死ぬまですると 平気で答え」

 「沢山ん 人が集まる 研修会 知人友人 沢山会釈」

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“人間牧場” への1件の返信

  1. 若人の心には響いていると思います。響かないのでしたら受験中心の頭でっかちの社会に原因があると思います。

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