〇野菜の種の国籍
「大根の種は地元の祖母井種苗店、その他の種は農協」と決めて、毎年秋播き野菜の種を購入していますが、今年も概ねそのとおり種を購入して準備を進めています。特に大根は冬野菜の中でもこだわって作っているので、発芽や生育の良いものを地元の種苗店で選んでいます。種は10種類にも及んでいますが、ハサミで種袋の上を切りながら、袋の裏に書いている注意書きを読んで見て驚きました。
大根の種は量り売りなので出身地がどこか分りませんでしたが、何と何とホウレン草はデンマーク、小松菜はニュージーランド、春菊はアメリカと書いていて、国際色豊かなのに思わずビックリし、中国野菜といわれるチンゲンサイでさえオーストラリアと書いているのには大いに驚きました。種の市場はこのように殆どが日本とは気候の違う外国で育てられたものが輸入されているようですが、「安全性は?」と尋ねられると、まったく蚊帳の外で答えられないのです。
ひところトウモロコシの種がハイブリット種、つまり育った作物から種を取ることができないように、コントロールされていることが話題になりました。つまり種は遺伝子組み換えされていて、そのトウモロコシを作ろうと思えば種は永久に特許的に買い続けなければならないのです。私たちは作る野菜の安全性についてはあれやこれやと言いますが、種のことまで言う人は殆どないようで、私自身も余りそのことにこだわってはいませんでした。ふと頭の中に疑問の火種がくすぶり始めたようです。
TTP交渉の中身など知らされず知る由もありませんが、出来た作物も種も関税や検疫といった窓口を、すり抜けてわが家へやって来たものと思われますが、私たちが毎日口にしている野菜も、元を辿れば母なる国は外国なのです。作られた野菜は愛媛県産とか長野県産と産地表示するよう義務付けされていますが、種の原産地までは表示義務はないため、私すらそのことに何の疑いもなく、毎日自分が作ったと自慢しながら食べていたのです。私たちの体は一体どこの国の国籍なのか、「う~ん」考えると眠れなくなります。「や~めた」です。
「播く種の 袋裏書 原産の 国名書いて 表示している」
「チンゲンサイ 中国野菜 思ってた オーストラリア? 表示驚く」
「TTP こんなところで 初気付き 日本の田舎 実は外国」
「食べていた 野菜原産 外国産 私の体 殆ど外国」