人間牧場

〇見えないお金

 私はカードを使ってお店で買い物をしたり、銀行で現金を下ろしたりすることが当たり前の現代でも、余程のことがない限りカードを使わない、時代遅れを自認する人間です。よくよく考えてみればこの1年で、カードを使ったのは高速道路をETCで通過する時に使ったくらいで、別に不便とも思わず暮らしています。

 先日東京に行った折、私は自動券売機で切符を買い改札口を通過しましたが、改札口を通る殆どの人はカードを改札口にカードをかざして、誰に見せるでもなく無造作に出入りしていました。私の前を小学生が改札口を通過した時、「ピヨピヨ」という音を耳にしました。ある人に聞くと、これは「電子マネーを利用して小児料金で改札口を通過した人がいます」という意味だそうで、あらためて都会の暮らしの進化に驚いてしまいました。

 電子マネーを利用すれば、小銭を探して券売機でいちいち切符を買う必要がなく、小児料金が自動的に適用され、切符を買うより安い場合もあるようです。驚いたことに一部の私鉄では子どもが電子マネーを使って改札を通過すると、親に電子メールで通知するセキュリティサービスまでしてくれるので、親はこうしたサービスに魅力を感じて、コンビニや駅売店、自動販売機など電子マネーが使える場所が増えていることから、ある程度の金額を前もってチャージして、子どもに持たせている家庭も多いようです。

 ただ電子マネーは、大人が使う場合でもルーズになりがちなので、子どもに使わせる場合は、「電子マネー=お金」だということをしっかり理解させる必要があります。残高確認の難しい電子マネーをどう使うか、私たちが子育てをした時代とは違った、「見えないお金」に対する新しい金銭金融教育が必要になってきました。いずれにしても電子マネーを使わせる場合、親子でルールをしっかりと話し合い、決めておくことが大切だと思います。

  「財布なく お金があるか ないのさえ 分らぬ時代 困ったものだ」

  「改札を 子ども通ると ピヨピヨと 音してハテナ? 首を傾げる」

  「この頃は 時代遅れを 自認する 出来事ばかり ポケモンボケモン」

  「電子マネー 見えないお金 自覚させ 親子できっちり 話が大事」 

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