〇人間牧場にイノシシ現る
それは突然の出来事でした。収穫祭が間近か今週土曜日に迫ったため、また今日の天気予報が雨模様だったので一昨日、野外調理場に使う人間牧場駐車場の草を刈ったり、干していた薪を片付け終わり、ホッと一段落したところ、下の畑で何やうごめく物が目に止まりました。よく目を凝らして見るとそれはどうやらイノシシのようでした。イノシシは私の気配に気付いていないのか、ゆっくり悠然と地中の何かを探しているようでした。
やがてイノシシは梅林の中をノソリノソリと動き始めました。そのうち私の存在に気付いたのか、立ち止まってじっと私を見つめ始めました。にらみ合いはその間4~5分も経ったでしょうか、私が手を叩く音に驚いて走りだし、下の畑へ一目散に逃げて行きました。人間牧場にはサツマイモ畑がありますが、今週末には収穫祭を予定していて、イノシシはこのサツマイモを虎視眈々と狙っていて、周りに囲った金網柵の根元を手足と鼻で掘りくり返す等、文字通り38度線ギリギリまで攻め込まれているのです。
これまでイノシシは人間牧場へ植えている、コンニャク芋は見向きもしませんでした。ところが最近になってコンニャク芋畑も辺りかまわず荒らしてしまい、流石にコンニャク芋は灰汁強いため食べてはいませんが、土中を掘り返して芋は無残にも地上にその姿を現しています。近所の道も畑もまるで耕運機で耕したようになっていて、人間とイノシシの戦いはイノシシに軍配が挙がりそうな雲行きでした。ところがところがです。昨日人間牧場の近所に住む西嶋さんから朗報が届きました。
西嶋さんは罠と鉄砲の許可を持っていて、毎年イノシシを捕獲したり射殺したりしていますが、多分私とにらみ合いをしたイノシシを猟銃で射殺したとのことでした。西嶋さんの話によると西嶋さんの畑も荒されどうしで、最近電気柵を張る作業をしたようでしたが、何とか罠か鉄砲でと思っていたらしく、道を悠然と歩いていたという近所の人の話を元に、イノシシを追っていたようでした。何はともあれ私の見たイノシシと、西嶋さんが射殺したイノシシは体重や姿格好から同一だと思われるので、昨日は少し枕を高くして寝ることができました。目出度し目出度しです。
「目の前に 突然イノシシ 出現し にらみ合いして 薮の中去る」
「イノシシの 悪態被害 甚大で 農家ほとほと 困っています」
「猟銃で イノシシ仕留め 尻尾切り 有害鳥獣 報奨金あり」
「週末は サツマイモ掘る 収穫祭 イノシシ被害 遭わぬようにと」