人間牧場

〇旅のつれづれ(その9)

 最近はまるで同行二人のように、愛媛大学名誉教授の讃岐幸治先生からいただいた、二宮金次郎の銅像を手提げ袋に入れて持ち歩くことが多くなりました。加えて大阪梅田駅近くの古書街で、1万円の値札の付いていたものを値切り倒して、5千円で買った中国の古書「大學」に加え、国立大洲青少年交流の家の松岡孝治所長さんが輪切り木板に掘ってくれた、中江藤樹の「知行合一」も手提げ袋に入れているので、木になるカバンとともに、両肩にずっしりきて少々堪えますが、3点セットなので辛抱強くやっています。

 今回の九州福岡宇島行きにも、講演に使おうと思って持って行きましたが、参加者や事務局の皆さんが教育関係者にもかかわらず、二宮金次郎像が大學の本を読んでいることを知っている人は少なく、しかも書いている大學の一節にどんな意味があるのかも、意外と知られていないのです。私は年輪塾のお陰で二宮金次郎が読み、中江藤樹が大きな影響を受けたといわれている、大學を学ぶことができました。しかし二宮金次郎が大學を読んでいることを知っているだけでは、何の役にも立ちません。二宮尊徳の教えを自分の人生に映しながらどう実践し、どう人に伝えるかです。これからも銅像と本と木彫りの3点セットで・・・・。

 

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