人間牧場

〇人が集まるも去るも心がけ次第

 「人はどんな所に集まるのだろう」と時々思います。若い頃公民館に長年務めたこともあって、人が集まるのには①楽しみ、②仕組み、それに③値打ちだと思い込み、様々なアイディアを思いつき、仕掛けを試みてきました。その結果こんな田舎でもシーサイド公園には年間55万人もの人が集まり、夕焼けコンサートやサンセットロマンチッククリスマスなどのイベントも、それなりの集客を誇り今に至っているのです。また人間牧場もある意味私的で些細な施設とはいえ、年輪塾や体験塾などの「こと」が充実しているためそれなりの人が集まって来ています。どうやら集まる条件は①場所と、②人と、③ことも必要な条件のようです。

 私はいつも町外に出て仕事をしていますが、町内で仕事柄一番よく行くのは、シーサイド公園と地域事務所ですが、それ以外にも商工会やじゃこ天の店、くじらという妹の店にもちょくちょく顔を出し、旧交を温めながら情報収集をしています。その中でちょっと気になることに出くわしました。
 数日前地域事務所に出かけたついでに、商工会に立ち寄りました。商工会といえばかつて私が,観光協会の事務局長をしていた頃は、イベントの打ち合わせをしたり、事務局職員が会計を担当していたこともあって頻繁に出入りをして、時には酒を飲んだりお茶を飲みながら、他愛のない四方山話に花を咲かせた場所なのです。

 ところが商工会がつい最近中山町と合併し、本所機能が中山町へ移ってしまい、男性職員はいるのでしょうが殆ど顔を見たことはなく、女性職員が一人いるものの、町外出身の若い人なので、世間話をしようにもまったくかみ合わないのです。私は商工会とは何の関係もない人間なので、用事もないのに何で来るのか?と言われそうで、ついつい足が遠のいているのです。先日も私が毎年商工会へお願いして毎年いただき使っている、Writinng  Carendarをいただけないかと、お願いに上がりましたが、残念ながら色よい返事をいただきませんでした。
 とっさに悪智恵が働き、愛媛県商工会連合会3Fに入居しているえひめ地域政策研究センター職員にお願いして頼み込み、早速その日の郵便で送ってもらい手に入れ事なきを得ました。

 商工会から帰り際、商工会の中に間借りしているデマンドタクシーの事務局に立ち寄ったところ、二人の女性に愛想よく迎えてもらい、お茶までいただきながら楽しい話に花を咲かせました。人が集まる所と人が去る所の明暗は、どうやら人の心の持ち方にあるようです。人の心は目に見えないだけに中々難しいものです。ふと双海町役場時代に当時の町長さんが、役場職員のモットーにするよう言われていた「人に不快の念を与えない」という言葉が頭を過ぎりました。拳拳服膺肝に銘じたい言葉のようです。私の持論は「人でも仕事でも愛する所へ集まって来る」です。

  「人多く 集まる所 どんなとこ ホットな気分 させる人あり」

  「合併で 集まる場所が 変わったと 実感しつつ 恐る恐ると」

  「お茶でもと 誘ってくれる 人ありて 世間話に 花を咲かせる」

  「人・仕事 愛する所 集まりて そんな理想を これから先も」

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