人間牧場

〇今年の私の十大ニュース(その⑧・その⑨)

 ⑦8月23日、私は愛媛海区漁業調整委員会の委員に再任されました。4年前委員として愛媛県知事から初めて辞令をいただいた時、正直言って「えっ、何で私が?」と思いました。しかしよくよく考えてみると私と漁業との関係は意外と深いのです。私は漁家の長男として下灘という漁村に生まれました。将来は親父の後を継いで漁師になるものと思っていました。故に愛媛県立宇和島水産高校漁業科に進学し、米原潜と衝突し沈没して世間が騒いだ実習船愛媛丸に乗船して、珊瑚海まで遠洋航海にも行きました。専攻科への進学を控えた矢先、親父がガンで倒れ、私は傷心の思いでふるさとへ帰り、7年間漁師をしたのです。

 漁師をしながら青年団活動にのめり込み、無理がたたって体調を崩し入院中、当時の町長から「役場に入らないか」と誘われ、病気がもとで公務員となったのです。役場に入ってからも漁村の暮らしをよくしていくための活動に明け暮れ、公民館活動や産業課で様々なユニークな活動を展開し、企画調整室や地域振興課ではまちづくりを積極的に行い、特にウォーターフロントといわれるシーサイド公園や、下灘漁港周辺を整備し、海の町双海町の知名度アップに一役買いました。そう振り返れば、海との関係は生まれた時から深いご縁があったようです。今回は再任なので、4年間の見習い期間が終わり、いよいよ少し積極的に漁業の振興発展に一役力を出さねばと思っているところです。

 ⑧9月21日、今年の蜂蜜を収穫しました。5年前趣味で始めた蜜蜂を飼い蜂蜜を採集する活動は、蜂に刺されたり、折角集まった蜜蜂に逃げられたり、紆余曲折もありましたが、1年目1升、2年目2升、3年目3升、4年目4升、5年目5升の目標どおり、1年目1升5合、2年目2升5合、3年目4升、4年目5升5合と着実に実績を上げ、今年は何と目標の倍の9升7号の大収穫でした。長男息子が「お父さん蜜蜂を飼おう」という、何げない一言から養蜂は始まりましたが、師匠と慕う井上登さんの指導もあって、凄い成果でした。凝り性の息子は糖度の純度を上げて小瓶に詰め、オリジナルなラベルまで作って、製品ならぬ商品を作っています。売る気はなく自家消費やお裾分けをして楽しんでいますが、一番喜んでいるのはふんだんに毎日はち密が食べれる妻のようです。冬に向かうこの時期ですが、今のところ種蜂も4箱残っていて、来年が楽しみです。一昨日大風で吹き飛んだ人間牧場の巣箱も、今日は落ち着きを取り戻して、巣箱に出入りしているようで、少し安心しているところです。

  「退職し 値打ちなきかと 思いきや 委員再任 ありがたきかな」

  「えっ何で? 最初はそうも 思ったが 海と俺とは 意外と深い」

  「よき師匠 出会ったお陰 順調に 養蜂活動 成果を上げて」

  「来年も 蜂が集めた 蜂蜜を 横取りすべく 画策練って」  

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