人間牧場

〇プラセボ効果

 今日は朝から北西の季節風が吹き、海沿いに面したわが町は、関門海峡を通って勢いを増した強い風で漁船も漁に出られず、漁船の舳先に止まったカモメと共にお休みのようです。寒いといってもまだ朝の最低気温が7度程度なのですが、風が強いためそれ以上に寒く感じながら、今朝も約40分ほどで約5千歩、健康維持のため早歩きをました。朝食を済ませ孫たちを保育園に送っていこうとしましたが、三歳の孫奏心が少し熱っぽいようで、病院へ連れて行くため早々と出かけ、出鼻をくじかれた感じがしました。

 孫たちはまるで雑菌の集まりのような保育園で、次々と色々な病気を貰ってきます。その最たるものは風邪で、上の希心が治ったと思ったら、今度は下の奏心が風邪を引き、その影響で両親が風邪を引くという悪循環が今も続いています。今は子どもは病院の治療代がタダなので大助かりですが、そのためでしょうか、何処が悪いここが悪いと言って、しょっちゅう病院へ行っているようです。近所に病院ができたのでそこへ行けばいいものを、やはりかかりつけの小児科が行きやすいのか、わざわざ遠くの病院へ行くのも親の気休めなのかも知れません。

 最近94歳の親父は比較的元気で、特に風邪を引かないので大助かりです。歳をとっての風邪は肺炎を引き起こしやすく、また骨を折れば寝たきりになるので、本人も私たち家族も注意をしています。今月から私の言うことを聞いて、自転車に乗ることを止めてくれました。何かあれば下灘診療所の先生が往診に来てくれるので大助かりですが、親父は近所へ買い物に行くのに、少し歩くのに足がおぼつかないので、祖母が使っていた手押し車を使っていますが、もどかしさもあったりして、少し重いお米やお酒は、昨日も私に買いに行って欲しいと、財布からお金を出して頼みました。

 親父は診療所で貰った幾つかの薬を、朝・昼・晩の食後に服用しているようですが、薬が切れるとどこか落ち着かない様子です。薬を飲むとプラセボ効果というのがあって、薬が効いたと思い安心するのです。刑務所の所長をした私の従兄弟の話によると、刑務所での暮らしは全て国費で賄われるため、病院代も薬代も馬鹿にならないそうです。そのためプラセボという偽薬を使うそうです。ところがそれが偽薬と知らずに飲んだ服役囚は、信じて飲むので本当に効いたと思うのだそうです。昔南方で戦争した日本軍の話ですが、現地人に小麦の粉を薬だと騙して飲ませたのに、薬が効いたと思い込んだ現地人が何人もいたそうです。
 親父もどうやら、いえいえ孫も私たちや私たちだって、薬だと思って飲んでいるから効くので、本当は偽薬かも知れないのです。サプリメントだって信じるから聞いたような気がするのでしょうが、これもプラセボ効果かも・・・。

  「大脳が 働き偽薬 本当に 効いたと思う プラセボ効果」

  「服役囚 薬と思い 飲んでいる そうでもせずば 財政もたぬ」

  「間違って 別の薬を 飲んだのに 薬効いたと 安眠の朝」

  「良くなりたい 思えば偽薬 効き方が どんどん増して 効果抜群」

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