〇地域福祉推進ミニフォーラムに参加して
昨日は今治市清水地区社会福祉協議会主催による地域福祉推進ミニフォーラムに招かれ参加しました。清水公民館で行われるミニフォーラムですから、参加者は50人そこそこの小さなフォーラムで、私の基調講演「福祉でまちづくり」と3人の実践活動報告を基にした討論会の2本立てでした。
私は行く道々「福祉でまちづくり」について色々考えましたが妙案が浮かばず、結局は思いつくまま1時間喋り続けました。
昨年愛媛大学法文学部総合政策学科で60時間の講義を担当した折、学生たちが「どんなまちに住みたいですか?」という問いかけアンケートに答えたのは概ね次のような項目でした。
①活気あるまち(働く場所がある・遊ぶ場所がある)
②便利なまち(病院・学校・買い物・交通)
③綺麗なまち(環境)
④夢のあるまち(未来)
⑤安心で安全なまち(防犯・防災)
⑥ひとりひとりが主役になれるまち(協働と参画)
⑦自然豊かなまち(海・山・街・川)
⑧みんなが仲の良いまち(コミュニティ)
⑨行政サービスが行き届いたまち(税金・子育て・社会保障・高齢者福祉など)
⑩歴史と文化があり住み続けたいと思うまち
学生たちが考えた理想のまちの条件を思い出しながら、こんなまちなら私も住んで見たいと思ったものですが、はてさてこんな「青い鳥」的なまちは本当にあるのでしょうか?。答えは残念ながらないのです。ないばかりかむしろ今の世の中はこれらの項目の満足度がどんどん低下しているのです。
みんなの力でこれらの項目を勝ち得る運動や活動をすること、それがトータル的な広い意味での「福祉にまちづくり」なのですが、学生と同じように誰もがこれらの項目を他力本願で求め続けているのですから、まちは良くなるはずはないのです。これまでのまちづくりは豆腐型のまちづくりだと思います。大豆をすりつぶしてにがりをいれ、既成概念の四角い枠に無理やり入れて固めようとしてきました。これからは納豆型のまつづくりです。大豆個々の個性を生かしつつ粘々のようなネットワークで結んで行かねばなりません。
発表では清水児童クラブなかよし会長の井出早苗さんと清水地区老人クラブ会長の本宮森一さん、それに清水地区コミュニティ推進会理事の益田厚美さんがそれぞれ発表し、社会福祉協議会の島崎義弘さんがコーディネーターを勤め議論を深めました。
私も請われるままに議論に加わりましたが、皆さんの意見を要約すれば福祉のまちづくりのキーワードは、子ども・環境・文化・スポーツ・高齢者・食などのようでした。参加した皆さんの熱心な議論の輪をこれからどんどん広げてゆけば青い鳥は必ず見つかるのです。
「福祉など 門外漢の 私だが いつもやってる ことも福祉だ」
「このまちに 生まれて暮らし 死んで行く いいまちつくろう 福祉のまちを」
「青い鳥 あなた任せで いるものか ひとりひとりが そのこと自覚」
「あちこちで 地道取り組み 進んでる うんとうなずき 話聞き入る」