shin-1さんの日記

〇五行歌会に入会

 私の友人の玉井さんから、「五行歌会へ入りませんか」というお誘いがありました。他の友人から再三にわたって俳句会や短歌会に誘われても、ラベルとレベルが低いと訳の分からぬ理由をつけて入らないのに、玉井さんからの誘いにあっさり応じたのは、玉井さんが水産高校の先輩だし、風貌や仕草がどこか放浪の俳人種田山頭火に似ていて、言うことを聞かないと罰が当たると思ったからかも知れません。「とりあえず入会金は私が立てかえておくから、五行歌を作って送って下さい」と電話やメールがあり、入会することにしました。

 私が俳句や短歌の会に入らなかったのはラベルとレベルがないからだと書きましたが、もう一つの理由は暇がないのです。相変わらずの放浪癖で全国講演行脚や大学での講義など、現職時代以上に毎日が忙しくやればのめり込む性格ゆえ、これ以上忙しくなると身がもてないと思ったからです。

 「まあ気楽な気持ちで、歌会には参加できにくいということを代表の見山さんに伝えておきますので・・・」ということで一件落着となりました。さあ困りました。五行歌は自由律詩なので俳句や短歌のような決まりごとがないと伺っていたものの、いざ作ってみると中々どうして上手くできないのです。

 思いつくままにお題である「もらった」をテーマに3首作り、玉井さん宛てにメールで送りました。

 「大金をママから貰った政治家は 知らなかったと胸を張る 妻など千円 あげたあげたと」

 「嫁さんに貰った時は 角隠し 今じゃ牛より 大きい角を 出して居座る古女房」

 「隣からうどんの匂い風に乗り そのうちおばさん お食べとガラリ 貰って嬉しい 花いちもんめ」

 おっつけ玉井さんから、「歌会は一人一句なので、うどんの句を欠席歌として持って行きます」と連絡がありました。その後忙しさに紛れて投句したことなどすっかり忘れていた二昨日、五行歌の代表である見山あつこさんから、丁寧達筆なお便りを添えて2月歌会の結果が送られてきました。「欠席歌」という烙印は押されていましたが、末尾に「初投稿・二位」という朱印が書かれていました。何とも面映いデビューです。歌会に投句された作品はどれも之も素晴らしく、私の作品など非ではありませんでしたが、多分初心者ゆえの語法日だったに違いないと自分で納得した次第です。

 歌会の模様が書かれた3枚の資料の末尾に、三月のご案内があったので、「締め切り3月11日」に間に合うかも知れないと一句作って送りました。

若松進一ブログ

 私の駄作に☆印がついて「隣近所のつきあいも悪くなった今、まだこんな世界も残っているのだと知って、心がホンワカしてきました。貰ったのが「うどん」というのがまた気張らなくていいですね。」と嬉しい選評コメントがつけられていました。

 私は自分で「笑売短歌」(笑いを売る楽しい短歌ならぬ啖呵)なるものを思い立ち、5年前からブログ末尾に毎日4首ずつ駄作を書いています。ブログの読者にはすっかり御馴染みになって、時々嬉しい反応があるのです。笑売啖呵も五行歌も、全て世知辛い人生の日々をメリハリをつけて楽しく生きようとする、私の粗末な生き方なのです。気張らずこれからも月に一首ですから投句したいと思っています。


  「投句する いきなり入選 銀メダル 素質あるのか 勘違いして」

  「ルールなし これが一番 気に入った はてさて自由 不自由なもの」

  「乗れという 五行歌船に 乗りました 何処を目指すか 分からぬままに」

  「でこぽんと いう名のみかん 何処となく へそが飛び出て あの人みたい」 

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