○歴史的・文化的資産を活かしたまちづくり①
佐賀県多久市というところは、まるで中国や韓国へでも行っているような錯覚をするほど異国情緒漂う、山間の素敵な街でした。佐賀市から車で約30分ほどで孔子の里というキャッチフレーズに興味を持って選んだ人口2万2千人余りのの多久市へ到着しました。バスを降りるなり、歓迎セレモニーでは地元中部小学校児童が孔子の里腰鼓隊として見事な演技を披露してくれました。この小学校では6年制に進級すると5年生を指導して演技を受け継いでいるのだそうです。
やがて、降り立った公園の入り口建つ多久茂文公の銅像の前で、5~6人一組の子どもたちが論語などを交えてガイドするのです。これが孔子の里の名物ジュニアガイドです。平成17人に発足したというジュニアガイドは現在55名が登録しているそうですが、子どもの言葉で多久聖廟を説明する全国的にも例のない観光ガイドはとても新鮮に感じました。
佐賀県で開かれた全国高校総体では、高松宮殿下を案内して大好評だったそうですが、現在も第2土曜日と第4土曜日の午前中は、聖廟に子どもの声が響き渡っているそうです。また市内全小中学校参加の「百人一首式論語カルタ大会」の取り組みによって、「多久の雀は論語をさえずる」と昔は言われていたそうですが、今は「多久の子どもは論語をさえずる」とまで言われているようです。
この日も、開会式が終わった後、広間に赤い毛氈が敷かれてカルタが並べられ、3組に分かれてカルタ取り大会が行われました。全国から集まった20名ほどの分科会参加者は少し年齢が高いので論語のいくつかは知っていて、私も参加しましたが短い時間ながら17枚を獲得し、グループチャンピオンになり、ジャンケンでは負けたものの賞品までいただきました。
同行した浜田さんの計らいで論語カルタを買い求めましたし、論語日めくりカレンダーも手に入れましたので、小学校一年の孫朋樹に教えてやろうと思っています。
「青空に ジュニアガイドの 声響く 孔子の里は 雀の声まで」
「腰鼓隊 まるで異国へ 来たみたい 子ども主役は 学ぶことあり」
「九州も 北と南じゃ 大違い ましてや日本 北と南じゃ」
「雀チュン 聞こえるようじゃ まだ修行 足らぬと深く 反省しきり」