○実りの秋のサツマイモ掘り
わが家では家庭菜園では作らないと決めているものが幾つかあります。その中にスイカとサツマイモがあるのですが、いずれも大好物なのにです。作らない訳は簡単で、これまで何度か試みましたが土地柄か余り美味しくないし、スイカは夏場の旬に地元東峰という産地の飛び切り上等な味を楽しんだ方が得策だし、サツマイモは毎年埼玉県北本市の友人峯尾さんから早掘りサツマイモが届くため作る必要がないのです。そんな訳でこの10年ほどは作付をしませんでした。
ところが今年は春先、生活改善グループの総会に記念講演で招かれ、講演先で小玉スイカの苗を5本もいただきました。さてどうするか考えましたが、畑があいているのでとりあえず植えてみました。その後順調に育ち、親父の世話が良かったのか沢山実をつけ、味もまずまずで少し考えを変えて来年も作ろうかと考えているのです。
サツマイモも園芸店に出かけた折、一本50円のツルを10本ばかり買い求めました。また人間牧場の農場ではいのちのリレープロジェクトと称してサツマイモを種イモから芽を出させて子どもたちが栽培していますが、5月の植え付け時に余ったツルを捨てるのも勿体ないと思って持ち帰り、買った10本のツルとともに植えたのです。
サツマイモは夏の日照りや水不足にもめげず順調に育って、実りの秋を迎えました。9月に試し掘りしましたが、比較的日当たりのよい場所の2本のツル元から10個以上のサツマイモを収穫し、これまで蒸かしイモや天ぷらにしてその味を楽しんできました。
昨日は台風や秋雨で降った水分が渇いたようなので、サツマイモを掘りました。長く伸びたツルを鎌で切り分けてどかせ、マルチ用の黒いビニールをはがせてさあ芋掘りです。最初の一鍬で地上に出てきたのは人間の頭ほどもあるそれは立派な、今まで見たこともない赤イモでした。
畑に二列植えているのですが長さは8メートルくらいはあり、順調に掘り上げて行きました。普通サツマイモは細長い恰好をしたものを連想しますが、今年の芋はどういう訳か殆どが丸くんでいるのです。したがってその一番芋にツルの栄養分が集中したのか、数は2~3個くらいですが、まあ太さは抜群でした。中には4~5個もついて、農林水産省の米の出来を示す指標を参考にすると、キャリーに二杯も採れて作況指数100の豊作だったようです。
夕方仕事から帰った妻は早速この丸々太ったサツマイモを細切りにしてケンピみたいな感覚でから揚げにしてくれました。そこへ娘家族と長男家族が久しぶりに泊りにやって来て、妻の揚げ立てアツアツのサツマイモをつまみ食いし始めました。お塩をパラリ振ったスナック風のサツマイモは夕食の食卓用だったのに、大人気で作るほどに無くなって完食となりました。妻も孫たちや子どもたちがこれほど喜んでくれるとは思っていなかったので大喜びで、「おばあちゃん、また作ってとせがむ孫の笑顔に、「また作ってあげるからね」と笑顔で返していました。トンビならぬ孫たちに油揚げさらわれた感じがして、私の口には余り入りませんでしたが、今夜あたりお通じの良いサツマイモのことゆえ、みんなが屁をこいたら家じゅうが臭くなると、これまた楽しいジョークに大笑いをしました。
「丸々と 太った芋が 次々と 地中にゴロリ 美味しそうだな」
「早速に から揚げにした サツマイモ 美味い美味いと 孫たちつまむ」
「ジンクスを 破って作った サツマイモ 味は抜群 来年作ろう」
「芋のツル 投資金額 五百円 五倍以上の 成功報酬」