○坂本龍馬という男
死んでから140年も経っているというのに、坂本龍馬の人気は衰えるばかりか益々高まっています。西暦でいうと1836年1月3日に生まれ1967年12月10日死んでいますが、旧暦でいうと天保6年11月15日に生まれ、慶応3年11月15日に死んでいる、つまり誕生月日と没月日が一緒なのです。このことからも数奇な34年間の運命が垣間見えます。坂本龍馬は幕末日本の政治家であり実業家でもあります。土佐藩を脱藩後貿易会社と政治組織を兼ねた亀山社中海援隊を結成し、薩長連合の斡旋や大政奉還の成立に尽力するなど、志士として短い生涯を駆け抜けた人です。竜馬を一躍有名にしたのは司馬遼太郎の「竜馬がゆく」という小説で、大河ドラマの主人公になるなど、むしろ生前より死後有名になった人物で、それらは実際の竜馬の姿とかけ離れているのではないかという指摘も多いのですが、それでも国民的人気を誇っているのは、彼の持つ人間像が今の社会で求められるリーダーの条件を兼ね備えているからかも知れません。
愛媛県には坂本龍馬が脱藩した土佐から伊予に通じる山道があり、隣町大洲市長浜から小船で山口柳井へと渡っているのですが、そのことをまちづくりに生かせないものかと相談があり、先日友人と坂本龍馬の生き方について話し合う機会がありました。確かに坂本龍馬は歴史上の英雄ではありますが、それくらいのことしかまちづくりの素材に生かせない発想の貧困さには呆れるばかりです。でも坂本龍馬の生き方に学ぶ事は悪くはないと思いました。
坂本龍馬の人間像、つまり魅力には次のようなものがあるようです。
①野心家
②夢追い人
③大きな発想
④開けっぴろげ
⑤好奇心が強い
⑥弱音をはかない
⑦人を動かす
⑧問題児を使いこなす
⑨反目する人間を見方にする
⑩主義でなく実利を結びつける
⑪役人をうまく活用する
⑫先を読む
⑬広い人脈を持つ
坂本龍馬の魅力を項目で出してみると両手に余るほどの多さです。龍馬の人生の倍の長さを生きているはずの私なのに、その真似など到底出来ぬ多くの魅力が秘められているのです。
私も坂本龍馬にあやかって、これらの魅力を持てるような人間になれるよう努力してきたつもりですが、残念ながらまだまだ努力が足りません。もう少しだけ頑張ってみようと思うこの頃です。
「龍馬より 勝ってることは 動く距離 今年も列島 めぐり巡って」
「龍馬より 勝ってることは 生きた歳 倍に近づく これから先も」
「龍馬より 勝ってることは 記録文字 次の世代に 何を残すか」
「龍馬より 勝ってることは 殺される ような運命 絶対になし」