○ 伊方でのミニフォーラム①
三崎半島には昔からトッポ話という民話があって、その幾つかを聞いたことがありますが、実に面白いものです。特に方言でトッポ話を聞くと味があるものの、残念ながら日本全国が標準語になった現代では、言葉が通じないもどかしさがあるようです。
三崎半島に住む伊予の国の人が駿河の国に住む人と話をしたそうです。駿河の国といえばご存知日本一の富士山ですが、駿河の国の人は伊予の国の人に対して富士山の自慢話をしました。さも自分が富士山を自分が作ったような言い方に腹の虫が治まらない伊予の国の人は何かないかと考えたそうです。とっさに思いついたのが三崎半島のことでした。「伊予には富士山に負けるとも劣らぬ日本一細長い山がある」と自慢し始めました。駿河の国の人は伊予の国の人の余りの自慢話に腹を立て、「そんな話は聞いたことがない」と反論するのです。
伊予の国の人はすました顔で「その山は高さが13里もあるが、細くて倒れると面倒なので寝さしている」といったそうです。信じがた話ですが、これがオオボラ吹きのような根も葉もないトッポ話なのです。
この話の通り三崎半島は細長くまるで魚の骨のように幾つもの入り江や岬を持った半島なのです。20年以上も前までは三崎半島は不便な地域で三崎巡りの小さな船が村々にある港を巡っていました。しかし危ないから197(イクナ)酷道と揶揄されるような国道に変わって頂上線が開通し、一気に便利になったのです。以来この国道は潮風メロディーラインと呼ばれるようになって、豊かな自然が見直されるようになってきました。
合併前の10年間くらいは、三崎町、瀬戸町、伊方町、保内町それぞれの町が様々な努力をし、ハードやソフトを充実してきましたが、残念ながら決定的なホームランやヒットを打つくともなく、平成の大合併で第1章を終えたようです。
昨日の集会は設立され既に活発な活動を展開している佐田岬ツーリズム協会が主催し、えひめ地域づくり研究会議が共催となって開催しました。佐田岬資源開発フォーラムと銘打ったこの会議には地元を中心にして約60人が集まり、研究をしてきた成果の発表や講演を聞きました。
特産品の発表で出てきた特産品は清見ゼリー、シフォンケーキ、おさつチップス、つわの粕漬け、ヒジキ、みかんジャム、コヤ豆、金太郎芋、ジャコカツ、ジュース、佐田岬ロール、うに饅頭、クロメ塩、粒ウニ、しらすせんべい、水晶ちりめん、かえりちりめん、清見ジュース、ボラメから揚げ、金太郎焼き芋、いりこさつま、権現味噌、いも餅、紫いもまんじゅう、イモの粉せんべい、かんころ、さつまいもなどなど、凄い量の特産品が勢揃いしました。
私の話は【地域資源を生かす観光】、~地域活性化になる商品づくり~でした。私は少しの角度を変えて話しました。新しい発想で生きるためには何が必要かまず次の10とポイントを上げました。
①何もないと思えた地域資源に着目(ユズ・葉っぱ・野菜・夕日)
②反対や失敗への奮起
③人と地域を巻き込む仕組みづくり(特に高齢者)
④経済基盤の確立(食える)
⑤自然環境の商品化(マーケティング)
⑥情報(パソコン・したたかな情報戦略)
⑦物語性
⑧行政巻き込み
⑨目標を持つ
⑩アントレプレナー(起業家)
次いで消費者四つのパターンについて話しました。どうすればこれらの消費者に金を払わせるか考えることです。また分裂型消費者と無価値消費者を足すと78%の人を風評被害で風評効果に結びつけるかがポイントのようです。
①いい消費者(理念が分り金を払う人)5.5%
②健康志向型消費者(理念を分ろうと学習し納得すれば金を払う人)16.5%
③分裂型消費者(理念に関係なく安ければ買う人)55.0%
④どうしようもない消費者(無関心で食べ物でなくえさを食べる人)23,0%
「いい話 聞いてもその時 だけの人 これでは地域 起きる訳なし」
「特産品 沢山作りは したものの 誰が売るのか ゴミになるかも」
「殆どが 風評被害を 作る人 裏を活かせば 風評効果」
「来た人を 相手にすれば 売れはせぬ 来ない人にも 買ってもらおう」