shin-1さんの日記

○広島県三次市川西地区を訪ねる②

 今回川西地区から講演のお誘いがあった時、密かな楽しみだったのは平田克明さんに、ひょっとしたら会えるかも知れないという期待感でした。中四国には中国地方7人、四国地方7人、系4人の観光カリスマがいますが、平田観光農園の会長である平田克明さんも私もその一人なのです。観光カリスマに剪定されている方々は独自の持論を持った生き方をされている人が多いのですが、独自ゆえに独自な世界で生きているため、中々カリスマ同士で出会うことが少ないのです。多分平田さんには何処かで出会ったことがあるのでしょうが、直接お話を伺うことはなかったようです。

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(平田農園のインフォメーションセンター)
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(築150年の民家を移築したレストランやまぼうし)
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(ピザ釜を兼ねた特大の暖炉)

 福永館長さんは感の鋭い方で、そのことを察知したのか、昼食を平田農園のレストランで取るよう手配がされていて、有り難いことに平田克明さんも昼食をご一緒しながらお話しすることができました。平田農園は15Haの果樹園に50万個の果物が実り、四季を通じて楽しめるようになっていて、リンゴ、ブドウ、キウイ、イチゴ、サクランボ、ナシ、ブルーベリー、プルーン、プラム、ラズベリーなど、ありとあらゆる果物が植えられていました。桜や藤棚、ブーゲンビリアなどの花も楽しめるようになっていて、果木を含めると一年中花に囲まれているような人生の楽園なのです。

 平田さんは謙虚な方で決して威張らず、好感のもてる方でした。

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(平田克明さん)
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(福永館長さん)

 午後1時30分からコミュニティセンターの2階で講演会は始まりました。会場には双海町まで視察に来られたことのある坂田尚也さんもお土産まで持ってわざわざ駆けつけてくれました。坂田さんは双海へ来た時の様子を事細かくアルバムに整理をされていて、私の書いたつたないブログの文章もプリントアウトされ、また私が書いたであろうお返事のハガキまでアルバムに貼りつけ、汗顔の思いでした。

 「昇る夕日でまちづくり」と演題をつけていただきましたが、夕日の町からのメッセージとでもいう私の話は、皆さんの心にどう響いたことでしょう。受講した皆さんは聞き慣れているという感じの反響が演台まで響き、とてもいい雰囲気で話すことができた講演会でした。

 昨日平田さんはじめ何人かの方々からメールやお葉書をいただきました。嬉しい反応に喜びながら、私もメールの返信やハガキを書いて出しました。縁はいなもの味なものです。今回の日帰りの旅もいい縁を深めることができてホッとしています。


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 追伸

 平田農園のレストランやまぼうしで珍しいオンドルを見つけました。思わず微笑むような素敵なアイデアでした。

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  「会いたいと 思った人と 食事する 今日は男時か 思うようなる」
  「冬景色 これもまたよし 田舎流 コタツ足入れ 四方山話」

  「そこここに 知恵の塊 垣間見る さすがさすがと うなずきながら」

  「そういえば カンピューターが 動き出す 何年か前 出会いし人と」

  

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shin-1さんの日記

○広島県三次市川西地区を訪ねる①

 先週の土曜日といっても3日前、しまなみ海道を渡って広島県三次市川西地区へ出かけました。広島県でも奥まった所にある三次市へ行くのには、普通松山観光港から船で宇品に渡り、電車で紙屋町まで出て、バスセンターから出る高速バスで出かけることが多いのですが、この日は土曜日ということもあって高速料金が割引されること、川西地区が三次市内から少し離れていることなどのため、思い切ってマイカーで行きました。

 早朝に出発したため行きは今治北インターまで地道を行き、しまなみ海道を過ぎると尾道~世羅~三次川西のルートをあらかじめカーナビにセットした道順に沿って出かけました。国道184号線を通る世羅までは何度も通っている道なので安心して、途中トイレ休憩を道の駅などで2度しながら、逆算した時間通りに走りました。


 やがて三次と世羅の道路標識が入り混じる目的地近くになったので、福永館長さんから送られてきた資料の中にあった、既に廃校になって地域づくりに活用している木造校舎に立ち寄ることにしました。有名な平田農園入り口とは反対側の道を行くと、「ほしはら山の学校」は直ぐに見つかりました。長閑な山村のたたずまいの中にある木造校舎は、ふるさと体験塾や日帰り・宿泊体験などができる施設として活用されているようで、運動場の真ん中に立つと子どもたちの歓声が聞こえてきそうな気がしました。

 パンフレットには、滝遊び、昔の生活道での木のブランコ、虫取り、棚田での米づくり、キャンプやキャンプファイヤー、柏餅づくり、ドラム缶風呂、蕎麦収穫、蕎麦打ち、農家民泊などのメニューに興じる子どもたちの生き生きとした活動ぶりが紹介されていました。

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(運動場から見た学校)
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(道沿いから見える木造校舎)
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(開校100年の記念碑は建つ学校の正門
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(玄関には薪が沢山積んでありました)

 予定の時間より早く目的地である川西自治会館へ到着して福永館長さんと地区の概要について懇談しました。川西地区の人口は三次市全体の人口58,040人に対して1,257人ですが、高齢化率は43.3パーセントだそうで、三若、海渡、石原、上田、有原の5地区の中でほしはら山の学校のある上田地区は高齢化率が56.4パーセントになっていて、山村の過疎や高齢化の深刻さを垣間見ることができました。

 それでも、山間地を除けばどこも圃場整備が終り、特に福永館長さんの地域では、圃場整備を終えたのを機に農事組合法人「海渡」(うと)を設立して、農業の近代化を進めているのです。地域の自立を目指した先進的な取り組みは、過疎や高齢化という避けて通れない問題を真正面から見据えた、素晴らし自立への行動だと思うのです。

 私も色々な山村を見てきましたが、この日は平田農園といい、農事組合法人「海渡」といい、いい取り組みを見せていただきました。


  「分け入りて 見えぬ子どもの 姿追う 見えるは爺婆 それに猪除け」

  「この学校 多いころには 百人も 寂し聞える 昔の話」

  「高齢化 聞けば五十を 越える言う 二人に一人 七十前後」

  「逞しく 生きる人あり 法人を 作りて守る 山里栄え」

 

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