人間牧場

〇今年も水仙の咲く頃となりました

 「厳寒のほほえみ」と呼びたいような水仙が、双海町の海岸線にそろそろ咲き始めました。今年の冬はやけに寒く、暖地を自認するわが町でも、例年だと余り見られない氷が今年はもう何度も張って、首ををすぼめて春の来るのを待っていますが、今年は伊予路に春を呼ぶ旧暦の椿祭りも少し遅いようなので、当分はこの寒さも続きそうです。
 今年は水仙の開花が少し遅れていますが、今年も恒例の初春水仙祭りが、12日と13日の両日行なわれていました。人の来ない冬にこそイベントをやるべきだと主張して、私たちが始めた水仙祭りも、規模こそ縮小していますが、その後結成した花の会の皆さんが中心になって、水仙の切花を販売したり、下灘の水仙畑へいざなう等、それなりに頑張っているようです。

P1010016P1010017 私も花の会のメンバーから、「是非お越し下さい」とお誘いを受けていたので、島根県からはるばるやって来た南さんと二人で覗いて見ました。顔見知りの歴代の会長さんである戸田さんや久保さん、駒沢さんからおでんやおぜんざいの接待を受け、また漁協女性部の皆さんにはよもくれ団子汁をご馳走になりました。この日は午前中から人間牧場で薪割りや残材焚き火をしていたため、昼ごはんを喰いっぱくれていたので、とても美味しくいただきました。一日目は気温が低く底冷えはしたものの好天でした。二日目の昨日も夕方から雨になったものの何とか風のない天気が持って、まずまずの人出にだったようでした。
 金山泰盛さんが自分のみかん畑を開墾して水仙畑にした下灘の水仙畑も息子さんの洋一さんに引き継がれ、双海町の春の風物としてすっかり定着し、大勢の人が訪れるようになったことは何よりも嬉しいことなのです。泰盛さんが存命中、「水仙は水と人と山」と説明していましたが、地理的には比較的日陰の北に面した場所を好みます。また水仙には色々な種類があるもののやはり気品と香りの王様は、金冠のある自生の日本水仙が一番のようです。

水仙の開花を告げる新聞記事
水仙の開花を告げる新聞記事

 水仙や菜の花、ツワブキ、バーベナテネラ、アジサイ、桜、杏などなど、双海町の地域づくりにおいて深く関わってきた花々との関わりを思い出しながら、当初目指した花咲くまちづくりもそれなりに定着していることを嬉しく思うのです。しかしながら20年前青年たちの手によって植えられた桜も、カズラが巻きつき、荒れたままになろうとしていることは、返す返すも残念で、時々ハサミと鎌を持って国道沿いの桜に巻きついたカズラを人知れず一人で切ってはいますが、追いつかないのが実情です。花は思いがないと美しく咲いてくれません。花が咲いた時だけ楽しむような心がけでいい花は咲くはずもないのです。手塩にかけて育ててこその花なのです。今年は私の発案で子ども体験塾で、桜のカズラ切りがプログラムに組まれているようで嬉しい限りですが、花を愛する優しい心を持った子どもに育って欲しいと祈っています。

 

 

 

 

  「寒いけど 今年も水仙 咲く頃に 新聞記事で 風物を知る」

  「来ませんか 花の会員 声をかけ 出かけ接待 ぜんざいおでん」

  「歳ですよ 言いつつ笑顔 振り撒いて 今年も元気な 顔々出会う」

  「花を売る おばさん笑顔 花よりも 素敵とお世辞 いいつつ愛でる」

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