shin-1さんの日記

○三宅島への旅ルポ・その①

 「火山噴火ガスによる全島避難」や「島民帰島」という言葉が新聞や雑誌から次第に遠のき、私たちの記憶の中からも遠のきつつある先日、私は伊豆諸島のPTA連絡協議会主催の講演会に招かれ、竹芝桟橋から旅客船「かめりあ丸」に乗って三宅島へ向かいました。松山空港から飛行機で羽田に着き、モノレールで終点浜松町まで行く行程まではいつもの東京へのお上りさんとまったく変わりありませんが、意外や意外JR浜松町駅から歩いて10分の所に竹芝桟橋はありました。周辺には芝増上寺や日本一の東京タワーが聳え、広い世界と思っていた東京が意外と狭いのに驚いたりするのです。

 今回の窓口になってもらった村義会議員佐久間さんからの道案内メールで、「浜松町から歩いて10分」と書いているのを見て少々不安になりました。だっていつも通る「浜松町駅のそんな近くに竹芝桟橋なんて船着場があったっけ?」でした。でも降り口出口さえ間違わなければ本当に徒歩10分で桟橋まで行けるのですから驚きです。

 桟橋近くの乗り場ビルはとてつもなく大きく、三宅島や八丈島、それに伊豆大島などの離島行き旅客船が発着するとあって、乗客もひなびた田舎の船着場と違いかなりの人数でした。

 浜松町の駅に到着する頃になって、双海町の視察ですっかり知り合いになった伊豆大島町議会議員高橋千香さんから、携帯電話が入りました。薄々は金子議員さんからのメール予感はしていたのですが、今度の三宅島行きには高橋議員差も同行してくれるというのです。嬉しいことに違いはありませんが何だか気の毒と思いつつも船着場ビルで待ち合わせました。

 季節は晩秋に入りつつあり、少々肌寒く感じるようになった竹芝界隈は人の流れも多く、10時30分の出発だというのに早くも大勢の乗客が沢山の荷物を持って集まっていました。中には釣りに行くのでしょうかクーラーボックスや釣竿を手に持てないほど持っている人もいました。

 高橋千香さんは町会議員でありながら島人らしい優しさと人なつっこさで私を迎えてくれました。これまでたった1回しか会っていない、しかも1年ぶりの再会にもかかわらず直ぐに打ち解け、早速切符の手配です。私は日頃から安上がりの旅を心がけているし、同行するということを始めて知った伊豆大島の約30人の参加者と同じ2等切符を選んで、佐久間議員さんが予約している特1の切符番号を2等に切り替えて買い求めました。ところが佐久間議員さんから携帯が入り、深夜早朝5時の到着などの厳しい船旅なのでどうしても特1に再び変更するよう高橋議員に指示があって、ちょっとしたハプニングになり再び変更しました。

 切符の手配が完了し乗船までにはまだ間があることに気がつくと夕食を食べていないことに気がつき、ビルの軽食・特産品売り場で明日葉蕎麦を注文しようとしました。気の利く高橋議員さんは蕎麦とアイスクリームとパッションフルーツジュースを注文してくれ、蕎麦より先にソフトクリームとジュースが出されたものですから、冷したり温めたりの腹がたまげる飲食ぶりでした。

 食事が終わりそろそろ乗客が乗船のために並び始める頃、伊豆大島の30人集団に紹介され、やがて長い長い列に並びました。聞くところによると久しぶりの長蛇の列で、三宅島以外にも行くのでしょうが三宅島にとっては嬉しい乗客のようでした。

 船はドラを鳴らしやがて桟橋を静かに離れて東京湾を一望しながら進みますが、その夜景はクルージングを楽しむようなまるで映画のシーでも見ている雰囲気で、少し感動しました。特にベイブリッジの下をくぐる時は、ライトアップされた橋の全容がくまなく堪能できて、ひとりで見るのが惜しいくらいでした。妻に見せてやりたい光景でした。

 東京湾の夜景が遠のき船内に入ると伊豆大島の一行は、見慣れた東京湾の夜景より交流と、既に酒盛りが始まっていました。私も飲めないながら高橋議員さんに誘われるまましばらく皆さんと交遊を温めました。ある郵便局へ務めているという参加者から「先生と聞いていたが、普通のおっちゃんなので安心しました」とひょうきんにも話され、嬉しい限りです。「今日のおっちゃんという雰囲気が、私の話を聞いてどんな変化が生まれるのか、これも楽しみの一つですね」と返しながら雑談にふけり、深夜11時半の消灯を見計らって特1の部屋へ帰りました。

  「俺を見て 普通のおじさん 嬉しいね 明日は見方が 変わるかも知れず」

  「浜松の 駅の近くに 港あり 歩いて十分(じっぷん) 初めて知った」

  「橋の下 くぐりて船は 進み行く 秋の夜長を 風に誘われ」

  「昼間見る 東京湾とは 大違い 要らぬ全てを 闇に隠して」

  「この灯り どこから送られ 来たのやら 東京夜も 昼と同じく」  


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“shin-1さんの日記” への1件の返信

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    大島メンバーの飲み会の様子が写真に出され、全国に向けて恥じにならないかと心配しつつ、若松進一さんがどんなにすごい人であったかもわかった今、ブログに載せてもらったこと感激しております。真中に写っているのが観光課係長河野さんが若松さんに習い大島もやるんだと申しております!こんな波を起こして全国行脚しておられる若松進一さんの行動を少しでも自分の町のものにしていくのが私の使命と思っております。また、お会いできますことを楽しみにしております。高橋千香

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