〇不器用な私の挑戦
若いころから、器用な親父に「お前は不器用だ」と烙印を押されて大きくなりました。それもそのはず私設公民館煙会所を小さいながらも自分で建ててくれたほど器用だった親父から見れば、鋸やカンナ、ノミなど殆ど使ったことのない私ゆえ、「不器用」と言われても仕方がないのです。
その器用だった親父が8年前に亡くなりました。今も親父の使っていたこれら日曜大工の小道具が残されていますが、私や息子が時々使って作ったり治したりに挑戦しています。昨日家の勝手口の沓脱座板が壊れ、妻はあいにく怪我をするところだったようで、直して欲しいと頼まれました。
折れたねじ釘をインパクトやペンチを使って丁寧に抜き、ドリルで穴を開け変えてねじ釘で止めて一丁上がりでした。妻は親父が存命中でも私の見方のように、「あなたは不器用じゃない」と褒めていましたが、昨日は心から「お父さんも器用だね」と褒めてくれました。
その余勢をかって、先日知人の大工さんに作ってもらった背負子に細いロープを巻き付ける作業をしました。文句を言う親父もいないので少し不安になりながらもうまく仕上がり、自画自賛「わいも器用だ。中々やるわい。親父どうだ」と少し胸を張りました。
「親父から 不器用烙印 押されてた 今もそのこと
気になりながら」
「今はもう 親父他界し いなくなり 親父遺した 道具使って」
「器用だと 妻と女性が 褒めてくれ その気になりつつ
馬鹿げた話」
「不器用を 地で行く私 これからは 親父目指して
少し努力し」