〇年輪塾での学び
瀬戸内海を見下ろす標高300mの小高い丘の上に、念願の人間牧場を造ったのは今から18年も前のことです。なぜ「人間牧場」を造ったかは話せば長いことなのでさておき、私が代表をしている21世紀えひめニューフロンティアグループでは、10年で40回を目指すフロンティア塾を双海町東越の廃屋を利用して開きました。
40回目はあの有名な永六輔さんを招いて打ち上げとなりましたが、その流れを引き継ぐ形で「年輪塾」を開くことを決めました。年輪塾はこれまでと違い「先人に学ぶ」ことを主眼として、民俗学者宮本常一、二宮金次郎、ジョン万次郎、中江藤樹の教えや生き様をそれぞれ2年間リレーでみっちり学ぼうとするものでした。
いずれの先人も学ぶほどに奥の深く、それでいて大きな足跡を残した歴史上の人物なので、学びが深まるにつれて学びに参加した人の心の変容が現れたようです。例えば二宮金次郎の教えは時代が変わろうとも変わらない人間の生き方だと思っています。私は報徳社の鷲山社長さんとのご縁もあって報徳という月刊雑誌を購読していますが、先日鷲山社長さんから私宛に手紙が届きましたが、同封のファイルの表に「積小為大」(万象具徳)、裏に「報徳4つの教え」が載っていました。
至誠=いつも真心をつくし、感謝の心を持つ、勤労=一生懸命学び、考え、働く、分度=自分にふさわしい生活をする、推譲=譲りあい、助け合いを心がけるという4つが書かれていました。【報徳】=恩恵に感謝し、人や物の持つ徳(よさ・長所)を活用して社会に役立てていくことと書かれていました。味わい深い教えなので肝に銘じて実践したいものです。