〇高知県黒潮町の障がい者支援施設誠心園(その2)
昨日は私の長年の親友である高知県に住む乾健児さんの声掛けで、高知県黒潮町の障がい者支援施設誠心園へ講演に出かけました。乾さんとは彼が旧西土佐村教育委員会へ派遣社会教育主事として出向していた頃知り合いました。当時は役場に和田修三さんがいて足繁く西土佐村へ通い、西土佐村の殆どの集落を巡回講演をしたり、野塾という若い村づくり集団とは行ったり来たりの深い交流をしていました。
乾さんが学校現場へ戻ってからもPTAや教員に何度か頼まれて講演に出かけたことも懐かしい思い出です。乾さんはその後県立幡多青少年の家や小学校に勤務し、5年前に校長先生を最後に教職を去りましたが、このほど請われて黒潮町にある障がい者支援施設誠心園の施設長になったようで、職員研修の相談があり、昨日と今日の2日間双海町へ4人の幹部職員で研修に来ることになっていましたが、あいにく高知県にコロナ陽性が出て、県外での研修が出来なくなったため、私が出向くことになりました。
3蜜を避けたり、お互いがうつさない・うつらないよう細心の注意を払っての講演会でした。参加する幹部職員は全員マスク着用、手指消毒、直前検温などを行い、私もスクリーンの前で話をするという多少違和感はあったものの徹底ぶりでした。私は福祉や障がい者支援については門外なので、詳しいことは分からずほんの触り程度の話しかできませんでしたが、職員の心構えなどを存分に話すことができました。
障がい者支援施設という言葉を聞いて、①守られる存在の人と守る存在の人というある意味閉ざされた双方向の親子関係や施設利用者と職員の世界をイメージしたこと、②最近は障がいを持ちながら、むしろ健常者の私たち以上に輝いて生きている人たちが多く、その生き方に共感共鳴することが多いこと、③障がい者は生きている限り家庭や社会において守られる存在であることは紛れもない事実であること、④障がいの程度に合わせて自立を支援することが何よりも重要であること、⑤障がい者は痴呆症が認知症になったように、何気なく使っているが障・害ではなく障・がいに改めるべきであること、⑥障がい者支援施設の中で常識と思われていることでも外から見れば非常識なことも多く、できれば外の風を入れ新しい風を吹かせて欲しいこと、⑦障がい者は守られる存在から願わくば自立する存在、地域に貢献する存在へと進化させなければならないこと、⑧そのためには他者にない潜在能力を見つけ、努力して開花させなければならない、そのためには施設職員がその役割を果たして欲しいこと、⑨何よりも大切な経済的な自立に向けて障がい者ビジネスや交流イベントを積極的に行って障がい者の心の窓を開けてあげて欲しいこと、⑩台風災害などの都度に思うのはで福祉施設の被害が特に甚甚大で、災害時コンプコンプライアンス機能がいかに働くか、日ごろから防災・減災に目をむけておかなければならないこと、⑪パラダイムシフトやパラダイムチェンジに必要なのは発想の転換、固定概念からの脱出、斬新なアイディアが必要なこと、⑫基本理念をしっかりと捉え組織がワンチームになるべきことなどを感じ、講演の中に入れて話しました。
「障がい者 支援施設に お邪魔して 思いつくまま 2時間喋る」
「三蜜を 避けてスクリーン 用意して 検温・マスク 手指も消毒」
「目に見えぬ コロナウイルス 恐れつつ 用・急ありて 他県へ出向く」
「どれほどの 人に逢ったか 数知れず 人の導き 私今ある」