〇同級生との話題遍歴
年末になると、私たちの町のような田舎にも帰省の人が目立つようになり、一時的ですが人口が増えたような錯覚さえ覚えます。多分帰省した人たちはこの町で生まれ育ちながら親元を離れ、全国各地へ散らばって、望郷の念に駆られながら暮らしているのでしょうが、久しぶりに見たこの町の姿を同級生は、どう感じているのでしょう。
昨日久しぶりに帰省した同級生が3人、前触れもなくわが家へ訪ねて来ました。当たり前のことですが、みんな同級生ですから同じように歳を取り古希を過ぎた74歳で、既に現職をリタイヤし悠々自適の生活を送っていますが、最近は帰省することも殆どなくなり、ましてや両親が亡くなっていると帰る当てもなく、今回も仏事や慶事を理由の帰省だったようです。
はっきりとは覚えていませんが、若い頃の同級会は職場の話や世間の情勢などの議論を熱を帯びて戦わせ、活気に溢れていました。還暦を迎えた同級会の話題は趣味や孫の成長をにこやかに話していました。古希の同級会では先に逝った同級生の思い出話や年金、それに病気の話が中心で、持病の血糖値や肝機能の数値などをまるで医者顔負けに披歴していました。
昨日わが家にやって来た同級生のつかの間の話は、衰えつつある体力と記憶力の話が多く、運転免許証の高齢者講習や認知症、前立腺やガンなど、むしろ長生き寿命より健康寿命に関心が集まり、やがて特老に入居し一生を終わるであろうことを予測したような、少し寂しい話となりました。2時間ほどした別れ際、3人が私に異口同音に「あんたは自分の生まれ育った町で暮らし、この町で死ねるのだから幸せだ」と羨ましがられました。そう言えば私は幸せかも・・・・・。さて次の予定されている喜寿同窓会は一体何が話題となるのでしょう。
「正月を 前に田舎は 人口が 増えた錯覚 帰省した人」
「3人の 同級生が 訪ね来る 昔と違い 老後の不安」
「次喜寿に あった時には 何話題? 歳相応な 話に終始」
「この町で 生まれて死ねる 幸せを 羨ましいと 同級生が」