〇盆踊り終る
私が青年団活動をしていた50年前は、夏になると町内の各地で盆踊りが行なわれていました。盆踊りは青年たちの社交場だったので、盆踊りの準備も運営も全て青年たちが仕切り、みんな浴衣を着て出かけました。ところが高度成長が終って社会が落ち着くと田舎に過疎化の波が押し寄せ、若者の姿が見えなくなり、盆踊りも一つ減り二つ減りと姿を消し、今町内に残っているのは下浜と池久保、それに灘町の3ヶ所となってしまいました。
双海町内の盆踊りは沖合いに浮かぶ青島にルーツがあると伝えられていますが、今では猫の島としてすっかり有名になっている青島でさえ、県の無形文化財に指定されている盆踊りも島民15人では支えきれず休止に追い込まれ、今年から長浜から応援が出て、かろうじて開催に漕ぎつけた有様です。私の住んでいる灘町では自治会が中心になって運営していますが、さしたる妙案もなく細々と続けている様で、青島の二の舞になりはしないかと心配しています。
灘町では盆踊りに合わせて、戦没者や新盆を迎えた人の遺影を飾り慰霊祭をしていますが、わが家でも先月親父が亡くなったため、妻は親父の遺影を風呂敷に包んで、集会所へ持って行って飾らせてもらいました。私はあいにく松山市日浦地区のまちづくり勉強会に出席して留守でしたが、台風接近で小雨がぱらつく中何とか開催できたようです。昨日私のパソコンに何がどうなっているのか分りませんが、昨年の盆踊りの写真をブログに載せていたものがメールに出て来てビックリしました。
同じくfacebookに灘町の藤岡さんが今年の盆踊りの写真をアップしていて、ビフォーとアフターではありませんが、偶然にも対比することができました。聞けば孫たちも盆踊りに参加して、練習もしていないので踊れぬのに踊りの輪の中には入って、一生懸命踊っていたようで、保育所の先生が誉めてくれました。盆踊りが終ると間もなく長かった夏休みもいよいよ終わりです。今日はそんな暑かった夏の思い出を払拭するように、台風が去って最初の雲ひとつない好天に恵まれています。ぶり返すであろう残暑を気にしながら、今日はこれから広島へ出張するため出発します。
「盆踊り 思い出一杯 あるけれど 今は残念 見る影もなし」
「浴衣着て あちらこちらの 盆踊り 渡り歩いて ワクワクしたな」
「今年は 親父の遺影 慰霊祭 飾ってもらい ことさら意味が」
「パソコンに 去年の写真 何故か出て ビックリしつつ 今年と対比」