〇花火大会の是非
何といっても有名なのは東京隅田川の花火ですが、夏といえば花火と形容されるほど、全国各地で花火大会がこれでもかというほど行なわれています。特に今年は平成の大合併があって新しい街が誕生してから10周年を迎えたこともあり、花火大会に「合併10周年」という冠名をつけているところも少なくないようです。
先日ある町の議会で「合併10周年花火大会」に1千万円の予算が計上され、賛否両論のホットな議論があったようです。この財政難の折、1千万円のお金が一夜のうちに消えてなくなるのですから、「はいそうですかと」と認める訳にいかないと難癖をつけた議員の質問はもっともな素朴な疑問です。また「合併十周年を機に町民が一致団結して未来を目指す足がかりにしたい」という町長さんの答弁もそれなりに納得するのですが、この議論は意外な方向に向かいました。
再質問した議員は、「この花火大会が中央でやられることに問題がある。活性化のためにやるのだったら合併で支所化した旧町村でもやるべきだ」と我田引水を始めたのです。向こう意気荒い議員の質問に、来年は是非予算を組んであなたの出身地でもやりましょう」となだめようとしました。それを聞いた別の地区の議員が「それだったら私の地区でも」と相乗りし、結局合併した旧町村5地区で5年間に5千万円の花火大会の予算をつけることになってしまいました。
5年間で5千万円といえば1億円の半分とはいえ大きな予算です。5千万円あれば活性化のためにもっと別のことを考えられるのに、こんなお粗末なやり取りしかできない理事者や議会が日本の各地に今なお存在しているのです。議会って一体どういう役割を持っているのでしょう。選挙で選ばれたといいながら「わしは議員だ文句があるか」と言わんばかりに、僅かな日数で高い報酬を受け取り、胸にバッジをつけ誇らしげな姿はどこか滑稽にも見えます。地方自治とは一体何なのでしょうか?。私には分りません。
「一千万 合併記念 予算付く たった一夜で 口開け消える」
「中央で やるのだったら おらの地区 我田引水 ドブ板議員」
「来年は あなたの地区で やりましょう 町長約束 お粗末話」
「合併は 見栄無駄省く ためにした これじゃあ賛成 浮かばれません」