〇お迎えは足元からやって来る
田舎に住んでいると、高齢者が杖をついたりマイピアという、車椅子式電動車に乗っている姿をよく見かけます。また近所の病院に行くと足が痛い腰が痛いと訴えて、病院通いを日課のようにしている人をよく見かけます。人間の暮らしに欠かせない歩くことすらおぼつかなくなるであろう高齢期年齢を間近に控えると、とても人ごととは思えず、「明日はわが身」を実感しています。
ものの本によると、人間の骨は新陳代謝を繰り返し、成人は約3年で新しい骨に生まれ変わるのだそうです。だとしたらあと3年待てば今痛い関節や腰もひょっとしたら治るかも知れないと思うのは、素人の浅はかな考え方で、傷んだ部分の再生は中々のようです。骨には骨芽細胞という骨を作る細胞と、破骨細胞という骨を壊す細胞の2つがあって、その新陳代謝が体内で知らず知らずのうちに行なわれているのです。子どもは骨を折っても一週間もすれば骨芽細胞によって早く引っ付きますが、高齢になると骨芽細胞より破骨細胞の方が強くなり、骨を折ると中々治らないという道理が何となく分るような気がするのです。
「お迎えは足元からやって来る」「転ばぬ先の杖」「骨折り損」などなど、骨にまつわる話は多いようですが、せめて煮干しや牛乳等でせいぜいカルシュームを摂ってピンピンし、健康寿命を伸ばしたいものです。最近ヒアルロンサン、コラーゲン、コンドロイチンなどといった言葉が独り歩きして、そうしたサプリメントがあたかも万能のように思われがちですが、騙されたり間違った使い方をして、かえって副作用を起こしたりトラブルもあるようなので、正しい知識を見極めたいものです。
「三年で 人間の骨 新しく なること聞いて 嬉しくなりぬ」
「細胞にゃ 骨芽と破骨 二つある 頷きながら 足腰さする」
「効きますよ サプリメントの PR テレビで宣伝 うるさいほどに」
「煮干し食べ 牛乳飲んで はて骨が 丈夫になるか? 少し心配」