〇旧正月に届いた2枚の年賀状
2日前の2月19日、私の元へ2枚の年賀状が届きました。「えっ、今時年賀状?」と、一瞬戸惑う受けを狙ったのなら大受けですが、一人は山梨県北杜市清里に住む舩木上次さん、もう一人は八幡浜市日土の清水和繁さんです。この二人は自分ではまともだと思っているようですが、春節に沸く中国ならいざ知らず、日本では新暦で正月を迎え、年賀状も新暦正月のあいさつ状なのに、旧暦にこだわって暮らしている生き方は少しまともではないようです。
私は退職して以来、家庭菜園で野菜を作っていますが、野菜作りをして思うことは、日本の自然は太陽新暦よりも、月の満ち引きで決める太陰暦の方が理に叶っているということです。野菜の種を播いたり苗を植えたりする農作業は勿論のこと、海で仕事をする漁師さんは旧暦で潮の流れをよまなければ、魚を獲ることはできません。そういう意味から考えると、清水さんも舩木さんも逆にまともな人間かも知れません。
清水さんは今年で長年務めたJA農協を退職するそうです。私が塾長をしている年輪塾の塾頭として、長年お世話になっていますが、気心知れた清水さんがこれからどんな第二の人生を送るのか、興味のある所です。舩木さんは私と同じ観光カリスマ百選に選ばれている地域おこしの達人です。清里といえば全国に名の知れたリゾート地であり、ポール・ラッシュの教えを守って、野外バレェ等の様々な活躍をしています。
二人から届いた月遅れの旧暦正月の年賀状は、「人間は人間らしく生きろ」と私に警告しているようで、身が引きしまりました。古希70歳のこの機に及び、人間としてどう生きればいいのか、未だに五里霧中のわが身を恥じていますが、少なくても昨日より今日、今日より明日に希望を持って生きて行きたいと思っています。今日の積み重ねが人生ならば、今日も目いっぱい考え、目いっぱい動いてみようと思い、ハガキをスキャンしました。
「旧暦の 正月届いた 年賀状 二人共通 変わり者です」
「人間は 人間らしく 生きねばと 叱咤激励 諭しのハガキ」
「古希迎え 老い先短い 人生を 疎か生きちゃ いけないようだ」
「さあ今日も よく考えて 目いっぱい 生きてみようと 朝を迎える」