〇理想の妻の条件
私は昭和19年生まれの古い人間です。ゆえに亭主関白的な要素が多分にあって、妻をまるで私の従属物のようにこき使ってきました。時々これでは駄目だと自分自身を誡めるのですが、心と行動と言葉がバラバラで、娘や息子に時々注意されても「うるさい」と一括一蹴する始末です。私が現職の頃人づくりの一環として、海外派遣でオーストラリアとニュージランドへ研修生を連れて行った折、ホームスティで外国の男性が家庭で夕食後、何のわだかまりもなく進んで食器を片付ける姿にショックを受け、私も帰ったらやろうと決意したものの、結局は自分の使った食器を流し場まで持って行くだけは、何とか実行するようになりましたが、未だに食器を洗うことなどもせず、それら全てを妻に押し付けているのです。
先日ある会合で理想の妻の条件が話題になりました。心許し合える知人友人との会合だったので、私たち夫婦のことを知っている友人が、「理想の妻の条件を満たしているのは若松さんの奥さんだ」と唐突に言われ、「ドキリ」としました。確かにわが妻はかゆい所に手が届くくらいわが家や私のことをよくやってくれていますが、面と向かってわが妻にそんなことを言えるほど器用な人間ではないので、「フムフム」と聞き流しながら理想の妻の条件を、妻の顔や日ごろの行動を思い出しながら思いつくままに考えてみました。
①よく気がつき笑顔があって明るい
②世情にまあまあ明るい
③料理が上手く手早い
④数字に強く経済観念がある
⑤人付き合いがいい
⑥病気もせず元気でよく働く
⑦親の面倒をよく見てくれる
⑧私のやることを理解して支援してくれる
⑨車の運転が出来る
⑩?
まあこんなところでしょうか。いやはや驚きです。100点満点ではありませんが90点に近づく高得点で、50点以下どまりの私に比べれば、まるで月とすっぽんといった感じです。「わが妻誉めるは一の馬鹿」だと「ハッ」と気がつき、これ以上はコメントしませんが、昭和46年に結婚以来43年間、多少の波風や夫婦喧嘩はあっても、子育てもそれなりにやり、落ち着くところへ落ち着いて、それなりの幸せを噛みしめることができ、これからの余生を生きれるのですから、これ以上望めば罰が当たります。ここだけの話ですが、これからも妻に感謝しながら少しだけ手助けをして、楽をさせてやりたいと思っています。
「理想妻 あんたの奥さん 言う友の 話を聞いて 指折り数え」
「結婚を してから今まで 40年 余り経ったが 波風立たず」
「何よりも 笑顔で日々を 過ごす妻 これさえあれば 幸せ気分」
「私など 減点亭主も いいとこだ 気付いているが 直すに直せぬ」