〇二枚の作品が届く
私は水産高校の先輩である玉井恭介さんの勧めで、4年前に松山五行歌会に入会しました。入会しているといっても歌会にはまだ一度も出席せず、幽霊会員のような人間だし、義務付けられている月一の作品提出も滞りがちで、再々督促のメールをいただく劣等性なのです。玉井さんは既に退会しているので、私は五里霧中といったところですが、自分のグレードアップのつもりでもう少し続けてみようと思っています。
昨日代表の見山あつこさんから、一通の封書が届きました。開けてみると今年の8月、高島屋7階で作品展があった折出品していたものでした。これまでは玉井さんが私の歌に挿絵を添えて仕上げてくれていましたが、今回は見山あつこさんが作ってくれていて、見事な出来栄えだったので、「作品展が終れば欲しい」とお願いしていたことを、見山さんは覚えていて送ってくれたのでした。有難いことです。
親父のように 大好きだった
なりたくない 酒が飲めなくなった
思っていたのに しょっちゅう通った
いつの間にか 飲み屋の前を
声まで似てる 無言で通り過ぎる
たった五行の歌だのに、また思いつきのような私の駄作なのに、挿絵が入るだけで空想の世界が広がるから凄いと思いました。前作歌には親子が手をつないでトンボを取る様子、後作歌には居酒屋の赤提灯がそれぞれ画かれていました。妻に見せると、「まあ上手に画いている。自分の部屋に飾ったら」と提案がありました。額を探して飾ろうと思っています。乱雑で殺風景なわが書斎を少しイメージチェンジしようと思っています。
「高島屋 展示をしてた 作品を 送りし人に 感謝をしつつ」
「歌駄作 だけど挿絵が 秀作で 私の歌も グレードアップし」
「わが部屋に 飾れと妻が 提案し どこに飾るか 思案しながら」
「一枚は 老いた親父の 玄関に 飾ってみたい 思い巡らす」