〇夕日の楽しみ方
梅雨の季節は滅多に夕日を見る機会がないと、勝手に思い込んでいますが、今年のような空梅雨模様の年は、結構夕日を楽しむことができるのです。そんな夕日を目当てに県内外から多くの人が、私の口車に乗って夕日見学にやって来るのです。その人たちから決ったように聞かれるのは、「夕日はいつが一番綺麗ですか?」という質問です。普通なら「空気の澄んだ秋のころ」と答えるのでしょうが、へそ曲がりな私は、「あなたが来る日が一番綺麗」とおどけて見せます。幾ら「双海の夕日は日本一だ」と自慢しても、見ない人には分らないのですから、当然と言えば当然の答えなのです。
ある人は「どこから見る夕日が一番綺麗ですか?」とも聞きますが、海抜ゼロのシーサイド公園から見る夕日も、日本一海に近かった下灘駅から見る夕日も、また唐崎夕観所や高台にある潮風ふれあいの館から見る夕日もそれぞれ趣があるので、幾つかの夕日スポットと、日没予定時間を自分が作った「夕日の時刻表を基に説明をしています。
3日前の新聞に、「棚田と夕日愛好家魅了」「伊予市・双海隠れ撮影スポット」という記事が紹介されました。大久保本谷地区の棚田に落ちる夕日が、海岸線を走るJR予讃線の列車とともにフレームに収まる姿は、度々夕日夕焼けフォトコンテストの作品として「紹介されますが、場所を知らない人は案外多いようです。
誰もが見る夕日スポットで夕日を見るのもいいのですが、自分だけの夕日見学スポットを持つことも楽しいものです。その点私には季節限定ながら、人間牧場とわが家というとっておきの場所を二つも持っていて、その気になればいつでも綺麗な夕日を観賞することができるのです。
季節の巡りは早いもので、盛夏も来ないあと2日後に迫った夏至の日、太陽は最も北寄りのコースを通り、夏至の日を境に西よりにコースを変え、日没時間も午後7時24分から毎日1分程度短くなって行くのですから不思議です。季節と暦のズレは余程気をつけていなければ、分らないことが多いのですが、夕日を愛し夕日を追っかけていると、暦の流れがよく分るのです。
「新聞に 夕日スポット ご紹介 早速友人 電話で道を」
「私にも 隠れた夕日 スポットが とっておきゆえ ひとり占めする」
「気がつけば 間もなく昼の 時間さえ 短くなりて 秋へと向かう」
「今日もまた 夕日見学 やって来る 遠来の友 期待してるが」