人間牧場

〇街中の移動塾を人間牧場で(その2)

かまどで作るマーマレード
かまどで作るマーマレード

 フキの佃煮が出来上がったところで、今度は甘夏柑を使ったマーマレードを作りました。マーマレードの作り方も色々ありますが、今回は妻に教えてもらった通り、甘夏柑の皮と実を使うため、内側の綿毛を包丁で丹念に削り取りました。それを5ミリ程度の短冊に切りましたが、男性人に加え私も魚をおろす要領で手助けしました。女性たちは実の皮を剥ぎ黄色い実だけにしてもらいました。
 まず短冊に切った皮を水に晒してから鍋に移し、予めはがまで沸かしておいた熱湯を加えフキと同じように二度茹ではえました。これで下準備は全て完了です。

フキの佃煮も上々の出来栄え
フキの佃煮も上々の出来栄え

 鍋に灰汁を取った皮を入れ、その上に女性たちが剥いた実の約半分を入れ、その上に砂糖を入れてご飯用の竹しゃもじで実をつぶしながら煮詰めて行きました。かまど小屋の中は、さっきまで煮汁の嫌な臭いだったのに一転、甘い柑橘系のにおいに包まれました。鍋の中では黄金色の実と皮がグツグツと音を立ててマーマレードに変身し、昼時だったため食欲をそそりました。
 マーマレードが煮詰まるまで、皆さんには梅の実を選別しながら1キロずつ計量して、一人3キロの梅の実を水荒らしした後、水分を飛ばしてそれぞれ持参の広口ビンに入れ、砂糖を2キロ強入れてもらいました。これで梅酒ならぬ梅シロップは出来上がりで、冷暗所に置いておくと秋には砂糖が梅のエキスを引き出し、美味しい梅シロップが出来上がるのです。

梅雨の晴れ間ののどかな一日でした
梅雨の晴れ間ののどかな一日でした

 皆さんには私が人間牧場で作って絞った梅酒を、5合ずつお裾分けすることにしていたので、参加者は様々なビンを用意していて、用意していた3本3升の梅シロップが空になってしまいました。フキの佃煮も甘夏柑のマーマレードも、それぞれの容器に収まり、参加者は手荷物一杯の手合いで満足気味な顔で山を下りて行きました。僅か3時間半ほどのまかないでしたが、移動塾の夏バージョンは、都合で2人の女性が不参加となったものの、予想以上の盛り上がりだったようです。
 秋9月は鱧の骨切りと鱧料理に挑戦する予定です。既に私の従兄弟で調理師の免許を持つ、下灘漁協の若松組合長に協力要請をしていて、快く受諾してもらっています。はてさてどんなドラマが待っていることでしょう。私も三ヵ月後が楽しみです。

 

 

 

 

 

 

 

  「甘夏柑 無消毒です ご安心 言いつ材料 細かく刻む」

  「気がつけば わが弁当は 人が食べ 腹が減ったと 終って気づく」

  「レシピなく 妻の様子を 見ただけで 調理実習 ちゃんと答を」

  「9月には 鱧の骨切り 鱧料理 私も楽しみ みんな楽しみ」

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